すこし間が空いてしまいました。
ことしは親族関連の動きが多くて、友人知人にもあれこれありまして、
まあそういうタイミングなんだなあと思っております。
せわしなかった夏の終わりになんとか軟着陸して
しずかな秋を迎えたい。迎えられそうかな。
イタリア中部で大きな地震があったようです。ミャンマーでも。
こころから祈りを捧げます。
わたしがイタリアを旅したのは9月末。
夏の名残が秋へと入れ替わる季節、サン・マリノのホテルの
ルーフバルコニーから、誰もいないのをいいことに、
夜が明けるのをずうっと眺めていたことを思い出します。
※ホテルの
リンク(2012年に改装されたとのこと)
山肌にへばりつくような山岳都市と、しずしずと続く城砦。
イタリア中部の山々をぼんやりとながめたわずか数時間は、
わたしのなかに刻まれた旅の朝のひとつ。いくつかの忘れられない朝。
シンガポールで眺めたたくさんの船が行きかう港、
バスが来なくて不安しかなかったレイキャビクのホテルの前、
早朝便に乗るため、真っ暗な午前4時の街をトランクごろごろ
転がして歩いた台北(仕込みのお粥やさんのあかりがみちしるべのよう)
早朝便欠航で思いがけず他社便ビジネスクラスに振替えとなり、
おもわずハイタッチした香港とか。
※ノースウエストの香港>成田便から、香港ドラゴン航空へ!!
イタリアの田舎をいつかのんびりとことこ旅行。あこがれ。
実現できるあても目星もまるでないけれど、それでも胸に持ちつづけています。
インターコンチネンタルみなとみらいで、ながい旅から戻った友人を迎えたこと、
行き詰ったときにベイシェラトンで迎えた朝も、みんなみんな私のなかに刻まれている。
ありがたい。いっしょにいてくれた友人には途方もない感謝を。
シン・ゴジラで、ゴジラは災害の象徴である、というように言われているようです。
実際(災害を連想して)胸に迫る場面も多かったのですが、
『風立ちぬ』冒頭の関東大震災の描写が、とんでもなく
恐ろしかったことを思い出しました。
どん! と海でなにかが起きて、猛スピードで陸地にあがってきて大地を鳴動させる。
突き上げられて浮つく家屋、波打つ屋根瓦。あれは怖かった。
ものすごく身に迫る怖さだった。
アニメの絵なのに、アニメの表現なのに、身に迫る怖ろしさでした。
怖ろしすぎるのであえてのこちら。こちらの残酷さ無慈悲さはまたべつのもの。
ゆるゆると流れてゆく絵巻物のようなうつくしさ。どこをとってもうつくしい。
そしておそろしい。
(ワタシのなかでのどこを切り取ってもうつくしい映画と言うと、
ほかには『LEON』と『ピアノ・レッスン』があります。鉄板中の鉄板)
庵野監督にそこまで思い入れはないのですが(ふつうに興味はあります)
とにかくWアンノさんがなかよしで、かつ双方が双方のクリエイションに
尊敬と愛情を持ちつづけていることがよくわかってなんだか嬉しくなりました。
庵野マイティジャックも元気みたいで安心安心。
(アンノ夫妻の飼い猫・キジトラの男の子。くわしくは
コチラ(安野モヨコさんのエッセイ『くいいじ』より)
ことしで結婚14周年……だったとは…!!
あらためておめでとうございます。
穏やかな夏。静かな入り江、白い鳥。染まず佇むさまはなんだか夢のよう。
夢うつつを満喫するすばらしさ。