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しっかりむきあう6月でありたい

有楽町の無印へひさびさに行きました。
そもそも有楽町へ行った目的は映画ですが、
小一時間ほど空き時間が発生。
しかし、映画の時間調整には事欠かない街有楽町。

ロフトの文房具コーナーをさらっと流してから、
エスカレーターでしずしずと2階の無印へ。
実はリニューアル後、はじめてなのです。

世界最大旗艦店 無印良品有楽町 2015.09.04改装オープン 

全体的にテーマパーク感が強くなったのかな。
いろいろ見づらくなりました。
単に以前のイメージが払拭できてなくて、
あれ、ココには○○があるんじゃないの? 
と戸惑ってばかりだったせいかもしれない。
(情報がアップデートできない中高年と言うことですかそうですか)

本にフォーカスしたレイアウト、というウワサは本当でしたが、
わたくしてっきり、IKEAのように
『さまざまなヴァリエーション・シチュエイションでの『本棚』を提示』
たとえば、キッチンと食にまつわる本を組み合わせて展示、とか、
そういうバリエーションがたくさんあるのかな、
と思っていましたが結構違いました。にゃるほど。
これが
『本のオサレインテリアグッズ化』
なのか、と、びっくり。そしてうむむ、と、理解(納得でも了解でもなく)理解。
とても手の届かない場所に『大菩薩峠』とか、トマス・ピンチョンとかが
ずらっと並んでいるのは見せ本なのか? と思うと、やや薄ら寒いような印象も。

『あなたは好きじゃないと思うけど』
と、友人がおしえてくれた作品。

文豪ストレイドッグス (10) (カドカワコミックス・エース)

春河35 / KADOKAWA/角川書店



アニメになっていたので、みてみました。

・・・・・・いやまあ、そうですね、なんでもいいのです、その、
きっかけにして興味を持ってくれる人が増えるのは、
なによりありがたいことです。



い。

それにしてもヨコハマと言う場所はどうしてこういう扱いなんでしょうか。
ポートマフィアって。軍警察って。いやまあ面白いけれど。
『だからすすめないって言ったじゃん!! 』
コミックファンの彼女も、アニメの方は
ギャグのテンポが合わなかったと、残念そうでした。
にゃるどー(もちろん個人の感想です)


さて、観た映画はこちら。
「ファブリックの女王」 公式サイト



マリメッコの創業者である、アルミ・ラティアの人生を題材にした作品。
実在の人物の(はげしい)人生を映画化、しかも関係者が、
と言うと揉めることは想像に難くないのですが、本作は『劇中劇』という形式。

※YSL財団公認作品であるこちらと


※非公認作品であるこちらの違いとかなんとか


エキセントリックな人物像の理解されにくさや、困難さを
『劇中劇の役者の実感として』表現することで、
さまざまな問題を上手に回避しているなあという印象。
シンプルで大胆なうつくしさがストレートに、ではなく、
一回なにか暗いところを透過して出てきているような作品でした。
『マリメッコ展 デザイン、ファブリック、ライフスタイル』
東京での展示は2016年12月から、Bunkamuraザ・ミュージアムにて。
併せてみるのがよさそうです(結構先なので、おさらいが必要かも)

創作の、架空の世界に勝てないことを嘆く、
梨音さん@重版出来! をすこし連想しました。
彼女は無鉄砲ではためいわくでいい加減なんだけど、
それでもツノひめさまに勝てない、と嘆く気持ちは
理不尽ながらも、理不尽さに納得いかない子供を見るようで
興味深くもあり。
いやまあ、そういうのって勝てないものなんです。
勝てるものではないのです。知らなかったのかな。
最初はみんなわからないものなのかも。
(もう遠すぎて不明瞭ですが)

移動時間があったので、いそいそと新刊を開く。

大きな鳥にさらわれないよう

川上 弘美 / 講談社



こちらは本の選択に失敗。
わたしも、いつまでも学習しません。トホホ。
移動時間の細切れ読書ではなく、
どっしり腰を据えて向き合わなくてはならない作品のようです(喜)

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by chico_book | 2016-06-13 00:25 | 映画 | Comments(0)

光あふれる緑の場所へ

上野は好きな街。春夏に行くことが多い気がする。
上野に行くのは、いつもたいてい、美術館がめあてなのでたまたまかも。
あるいは単に、緑の印象が強いせいかもしれない。
好きな街、と言ってみたものの、たぶんたくさんの顔を持っている。
私の知らない顔がたくさんある。

たとえば渋谷の東急百貨店、
そこを境に息をするのさえはばかられるような高級住宅街と、
ドンドンドンドンドンキホーテ♪、が向き合っている、あの不思議。
(わたしは映画か、美術館めあてでうろうろするわけですが)

緑濃く芸術の懐深い上野公園と、御徒町のにぎやかな混沌と、
意外と近くに見えるスカイツリー。実際、近いんですよね。
そして遮るものがない。

そんな上野に行ってまいりました。そっと後押しされた気分もありまして。

カラヴァッジョ展 6/12まで ※公式サイト

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6月7日(火)~11日(土)は、午後8時まで開館です!! チャンスチャンス!
夜の国立西洋美術館はまた素晴らしい。闇に浮かびあがるヘラクレス。

土曜の午後、JR上野駅の構造に実はいつまでたっても慣れない。
素直に公園口から出ればいいのだけれど、ちょっとアトレに寄ろうと
思うと混乱する(でも今回で覚えました、たぶんね)

上野はいつもにぎわっている。
動物のぬいぐるみをもって跳ねまわる子供たちをみて
(私の出身地では「とんくりまいよる」と表現します。
ちょっとジャック・マイヨールっぽい…? 
いやいやそうでもないか)
そうか、動物園がある場所なのね、と思いかえす。

大きな楽器を持ったひと、バンドメーンなかんじのひと、
お着物の、背筋ののびた老婦人(富司純子さん路線)、
大きい(お高そうな)サングラスに片山さ○き議員ヘアーのマダム、
初々しいデェトの若いカップルちゃんも。
たくさんの人が、上野のお山の森にさくさく入ってゆく。

ついつい芸大の方まで歩きたくなる気持ちのよい空間ですが、
今回はさっくりと国立西洋美術館に。
『祝!! 世界遺産登録』
とのこと。そういえばそうだっけー、なんて。
でもいまひとつ『世界遺産』のありがたみがわかっていませんワタシ。

今回のカラヴァッジョ展は、
カラヴァッジォの作品11点を中心に、
その影響を受けた画家の作品も多数展示。
テーマをそれぞれ
「風俗」「五感」「肖像」「静物」
「光」「斬首」「聖母と聖人の新たな図像」
と言うふうに分けての展示で、展示数は50点余なのでゆったりめ。
大変わかりやすく、興味深く見ることができました。

こういう展覧会で「影響を受けた作家」というと
ややもすると中途半端だったりわかりにくかったり
数合わせ的な印象になったり、さみしくなりがちですが
今回は大変楽しく興味深く見ることができました。
混雑具合もやや混んでるかな? と言うような賑わい。

展示がとてもうつくしかった。暗い室内、
それぞれ濃色の背景の前に展示されており、絵画の美しさが引き立ちます。

たとえば教会の祭壇画は、薄暗い室内のなかにろうそくの光で
ほんのり浮き上がりますが、その印象に近いように思います。
かぼぞい蝋燭の光を反射する鈍い光がひろがってゆく、
それを連想するような照明の静けさ。強い色なのに邪魔をしない。

わたし(たち)は
(一部のまんが読みは、と言うべきかな)
まんがの絵を、写実とは程遠いその絵を
リアルなものとみなすことに何の抵抗もありません。

まんがの絵に対してうまい、とか、下手、とか言及するときに、
そこに写実は基本的に関係ありません。
もちろん写実的でうまい、と言う場合もありますが、
それは絶対条件ではない。



素晴らしく緻密で美しい作画に定評のある森さんも、
キャラクターの絵は写実と言うよりまんがの絵。
読み手として、そこに違和感はまったくありません。

浮世絵や、みんな大好き鳥獣戯画とも通じるのかな。
蛙とうさぎが同じ大きさでお相撲撮ったり、お猿がコスプレしたり、
でも
『いいよねこれかわいいね』
と、自信をもって言いきれる。
なにやっているのか、何を描きたいのかも、するりとわかる。
日本人のアレンジ力と言うか行間読み力と言うか解釈具合、
とでもいえばいいのか、それが写実から遠いものでも、
それでも私たちはそこにリアルを見出せる。

たとえばそれを、
バロックと言えばベルニーニ、いやなんなのあかんよねアレ、
と言うあの足の指先の嫌がりぐあいとか鼻腔の震え具合とか
(注:大理石です)
なんでそこまでやってしまうのん? できてまうのん?? 
という、あの再現性写実性についてとか、
比較して考えるのはたのしいのです。
のんびりぼつぼつ心のなかで転がしております。
(ベルニーニもカラヴァッジォといっしょにボルゲーゼ美術館@ローマで
たっぷりじっくりたくさん観たので、ついつい連想してしまいました)

ベルニーニ―バロック美術の巨星 (歴史文化セレクション)

石鍋 真澄 / 吉川弘文館



カラヴァッジォも、うっとりバッカスにもろ肌脱がせちゃうところとか
(しかも自画像でやっちゃうところとか)
サソリに指を挟まれた少年の神に花飾っちゃうところとか、
ナルキッソスは言うに及ばず。
作家にとって何が大切なのか、何をどう表現したくてこの絵になったのか、
そんなことを考えながら、
『重版出来!』の中田伯さんを思いながら、上野公園を後にしました。
このタイミングで見ることができてよかった。きっと。



神様の神回。にゃんもたくさん。
14:40頃に先生の原稿にとびのる(!!)愛猫マイちゃんがたまりません。

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とおりすがりのにゃん。ムギワラちゃんかな。
春樹さんのお父さまが『だんつう』と名付けたのは、
きっとこんなかんじのにゃんだったのでは。

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上野のお土産(性格には、上野駅の『のもの』で購入した岩手のおみやげ品)。
ねこ友に進呈するつもり。ちょっとバロックっぽいかな、なんてしつこく強引な。

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『やらせ写真には協力しません(ぷいっ)』
(ほんとは、サバ缶なんてとてもあげられないので、
ちこが興味をもたないことは大変ありがたいのです)
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by chico_book | 2016-06-05 22:55 | イベント | Comments(6)

ささやかな日々をそぉっと記録

行きたい展示も行きたい映画も目白押しなのですが
とにかく無理しない方向で人生をほてほて歩く2016年。
マーブルをマーブルのままに記録してみる。
混沌と言った方がいいのかも。カオスとは言いたくない。

カラヴァッジョ展』 国立西洋美術館 6/12まで
カラヴァッジォ(と表記したい、個人的な好みです)は、
実はイタリアでかなりがっつり観たので、優先順位はやや控えめ。
(それも10年以上前の話なのですが)
それでも、サイト見ていると、がぜん行きたくなりました。どーしよ。

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おお、カラヴァッジォっぽいではないですか!!(いやちょっと光が足りないかも??)

俺たちの国芳、わたしの国貞』 Bunkamura ザ・ミュージアム 6/5まで

近年浮世絵関係の展示がすごく増えたような気がするのですが
単に今まで私が気付いてなかったのかもしれません。
浮世絵は作品の流通とか、テーマのアレンジとか、
見どころのバリエーションが多い印象。
かなり凝った展示のようなので、興味津々なのですが、
いかんせん渋谷は元気とか気合いが必要な街。
行ってしまえば、それほどでもないのですけれども。

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浮世絵と言えばねこ
(うそです。とりもなおさず、なんにつけ、すべからくねこ。いつでもねこ)

100年目に出会う 夏目漱石』 神奈川近代文学館 5/22まで。

昔から大好きな漱石ゆかりの漫画家さんが『激混み!』と
レポートされていて、及び腰気味。

漱石とはずがたり 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

香日ゆら / KADOKAWA/メディアファクトリー



連休中だったせいかもしれません…でも迷っている時間はあまりなさそう。

生誕300年記念 若冲展』 都美術館 5/24まで



フェルメールか若冲かと言うくらいに、
とにかく大人気の若冲。いつでも大人気。
大人気すぎていちども見ることができません(行列苦手)。
入室まで140分とか無理すぎる。

黄金のアフガニスタン―守りぬかれたシルクロードの秘宝―
東京国立博物館 表慶館 6/19まで

一緒に遭難したいひと(4) (ワイドKC Kiss)

西村 しのぶ / 講談社



再読して、台湾に行きたいなあ、
さっぱりして甘くさわやかな中国茶のみたいなあ、
(日本茶の粉粉しさが気になって、台湾系の中国茶の方が好き)
と思ってみたり、

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むかし伊勢丹でいただいた中国茶。
仕様は異なりますが、このとろりとした黄金色の甘さが好き好き。

そこから(また)故宮に行きたいわぁなんて思い出して、
その流れでシルクロード関係の展示にココロ魅かれています。
こ、こぶちゃんにはいつでも会えるからね!

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2月のこぶちゃんはすっぴんでした。
砂のなかでねむっていたこぶちゃんと、こぶちゃんの時間を思う。

こうしてみるとやはり上野周辺が多いですね。
昨日は別案件で上野へ出かけました。
素敵なお誘い、極上の時間、上機嫌。

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いつ見ても違って見える不忍池。

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上野と言うより本郷三丁目になりますが、気になるお店がいくつか。

素敵文房具ショップSCOS(公式サイト

東京駅の京葉ストリートのお店にしか行ったことがないので、
(2015年1月に閉店したようです)
本店にも行ってみたいけれどちょっと怖気づいております。
なにしろオシャレなので。

文房具と旅をしよう

寺村 栄次 / ブルースインターアクションズ



アンモナイトコーヒー(食べログのページ)。

通りすがりに見つけた、小さなお店。
少し前まで珈琲はあまり得意ではなかったのですが、
カルディからはじめてすこしずつ仲良くなっているところ。
(そとのじりじりゆっくりすこしずつ距離を詰める。
そんなスローペースが、自分ではわるくない気がしている。

知りあいのおすすめカフェは「タイズ」。こぢんまりしたお店のようなので、さらっと寄るのがよさそう。

それと、
近江屋洋菓子店」。
アルネで紹介されていた神田店のことは知っていましたが、
本郷にもあるんですね。

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まだにょきにょきしてない蓮。
これからきっとにょきにょきする蓮。
気持ちいい風、緑、光、小鳥の鳴き声。
ほんとうによい時間を持つことができました。
ありがとうございます。

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近所の、紫陽花の大株にひっかかっているもの。ナニコレ。

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広い意味ではねこなのかな。万能のねこ。いやいやねこはすべからく万能かしら。

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(かもね)
(こちらの方がカラヴァッジォぽい・・・かな)

最近読んだ本。

まどいのよそじー惑いの四十路ー (ビッグコミックススペシャル)

小坂 俊史 / 小学館



小坂さんのやわらかいのにエッジのたった切り口が好きです。
はっとする。虚を突かれる。でもやさしくやわらかい。
余韻の残る、甘さのない作品をたくさん発表されています。
この季節に向いているような気がする。
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by chico_book | 2016-05-08 21:09 | イベント | Comments(2)

ひさしぶりの海、再会、そして散歩

3/27までなのでそろそろとお出かけ。今年はじめての美術館へのおでかけ。

『ヘレン・シャルフベック 魂のまなざし』
神奈川県立近代美術館 葉山分館にて。
公式サイト

都内にはフェルメールとカラヴァッジォという、
たいへん魅力的な展示が来ていて、ちょっと心揺れたけれども、
去年の夏、上野ではじめてであった彼女に再会することにしました。
図録のことも保留にしちゃったし。

そして神奈川県立近代美術館 葉山分館ははじめての場所。
鶴岡八幡宮そばの鎌倉館(1/31閉館しました)には
行ったことがあるのだけれど。
お宮のそばにひっそりとたたずむ、
建物と池と蓮とのバランスが見事な場所でした。寂。

JR横須賀線でとことこ。
土曜のお昼過ぎ、ゆったりした車内。
もうすこししたら春の行楽シーズンでおおにぎわいになるのかも。
鎌倉で降りてランチ、とか(ブルーベルに行きたいなあ)
おいしいパン食べたいな、とか(ひさびさキビヤベーカリーとか)
いろんな思いを抱えつつも逗子まっすぐへ。
車で通ったこと、横須賀行の電車に乗ったことはあるけれど
実は降りるのははじめて。はじめてずくし。

駅前のロータリーと街並みは、少しのどかなかんじ。
海岸まわりという、実に魅力的な名前の路線バスに乗りこみます。
入り組んだ細い道を、バスは(あたりまえだけど)慣れた様子ですいすい進む。

こぢんまりしているけれどかんじのいいお店がつづく。
昔からの住宅といかにも漁村っぽい魚料理のお店といっしょに、
おいしそうなパン屋や珈琲豆屋や
なにを売っているのかわからないような雑貨屋さんや、
あれこれが程よくまじりあう。

その中を走り抜けるランのひとサイクルのひと
長々としたボードを抱えてあるくひと、
ああ、確かになんとも風通しのよい街だわ。

低い山のせまる海沿いの細い道。
私にとってはなんとなく郷愁を誘う風景。
東側に海のある、ちいさい漁港がぽつぽつと連なる
田舎で育ったからだと思う。
もちろんこんな素敵な場所ではなく、
のどかなみかん山とたんぼがぽくぽく続いているだけの、
本当になにもない場所でしたが。
(講演会で朝吹真理子様に『ヒトよりも猿が多い場所』といわれてしまうほど!! 
真理子様!!言い過ぎです! でもゆるしちゃう!!)

それでも近年はトライアスロンとかいろいろな企画があるみたい。
なにより新しい動きがあるのはよいことです。

ようやく美術館へたどり着く。

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美術館の入り口からふりかえった光景。山のせまり方がなんだかやさしい。
半島の反対側、横須賀の荒々しさとはずいぶん違う気がするのは
あちらが『軍港』で、ここが『リゾート地』という偏見のせいかしら。

建物もすばらしかったです。
明るく静かでひろびろとしている。聞こえてくる波の音。
上野の、息づかいの濃厚な夏の森とはまるで違う春の海。
砂浜で波音を聞くのは、去年の夏以来だと思う。
山下公園とはやはり全然違いますね。

光と海の近さ、白を基調に落ち着いてすがすがしいかんじは
横須賀美術館と少し似ています。
2回目ということ、ひとが少ないということでゆったりしっかり鑑賞。
もうね、『日曜美術館』ばりにゆったり見ることが
できましてありがたやありがたや。

シャルフベックが充実した創作生活を求めて転居したのは、
首都ヘルシンキから北へ60キロほどの、たヒュヴィンカーという街。
彼女は15年もの間、その街からほぼ出ることなく創作に没頭します。
それは引きこもりというよりは、それまでに受けた様々な影響、
吸収したあらゆることを自分の中で熟成し、自分自身の表現を深める日々。
(作品はどんどん発表しているので、引きこもりという表現は不適切かもしれません)

小泉さんが一時期住んでいたという「水辺の街」というのは
三浦半島のどこかのようです。
(『小雨日記』の写真やインタビューなどから推測)
そのときの心情を、小泉さんは
『いろんなものから距離をとって、自分と向き合う時間と空間が必要だった。
でもちょっと早すぎたかな』
と語っておられました。
(現在は都内に戻られているようです)

そんな話をゆるゆると連想しながら観ることができました。
こんなふうに風とおしのよい、すこしひっそりした
小声で親密な話を(あるいは自分自身とも)
したくなるような場所だったのかななんて。
小泉さんは小雨ちゃんと、そんな時間を過ごしたのかもしれません。
写真で見る限り、むっくりした体形で
『アザラシちゃん』
なんて呼ばれていた小雨ちゃん。
年をとった大きなめすねこ、ここでも!!
・・・・・・なんてファンは勝手な妄想をしてしまいます。

この展示が葉山に来てくれてよかった。
都会の喧騒を離れて、
小声でしっかりと自分自身にむきあうかんじが
すんなり体に伝わるこの場所の展示で、本当によかった。
もちろん、上野の森の濃く息苦しい緑のなかで
観ることができたのもよかったし、
葉山の海で観ることができたのもよかった。

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海に降りる散策路より。
右側に見切れているのが美術館のレストラン。
(お客さんがいらっしゃったのでこのアングルで)

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ものすごい注意喚起度の高い看板。
トビって『BLACK KITE』っていうんだ…!! か、かっこいい!(中二)

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瀬戸内(の西のはしっこ)育ちのワタクシとしては
こういう静かな波打ち際海こそ、
ああ、これこれ、海ってこうだよね、と思います。
(遠くに、島こそ見えないけれど)

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凄味があるのにからっとしている松の樹皮。

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凛とした椿の美しさ。
明るい陽射しのなかでのこの色合いは、いまの季節ならでは。

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海岸へ続く小道。
実はこういう光景を見るたびに
このまんがの中のシーンを思い出します。
主人公の少年が
『その峠の上から海が見える』
といわれて、駆け出すシーン。
はじめて見る海は、山から見下ろすもので、
きらきら輝くけれど遠く小さいものに過ぎなかったけれど。
それでも、その時の(主人公の)期待がまっすぐによみがえる。

アリオン (1) (中公文庫―コミック版)

安彦 良和 / 中央公論社



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うーん静かでいいですねえ。
凧揚げをする親子連れとか、お散歩わんこさんとか、
静かににぎわっていました。さみしくなりすぎない浜辺。

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隣接のしおさい公園の塀を下から。
石積みで、こういうまるみは珍しいのではないかと思います。
(そうでもないかな??)

葉山しおさい公園』、今回は時間が合わなかったけれど、あらためて来たいなあ。
おいしいパン屋さんでなにか用意して来るのもいいかもしれない。
危険すぎるプランかもしれませんが(トビ対策どうすればいいのやら)

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色のあせ具合とかいろいろ完璧。
それにしても(それなりに)気にしているつもりなのに
どうしてこうも右下がりなんだ…(しょぼん)。

使いみちのない風景 (中公文庫)

村上 春樹 / 中央公論社


↑ 見つけたときは、ちょっとこの表紙っぽいかな、なんて思いましたがそんなでもなかったですね(小声)

お屋敷とこじゃれショップとコージ-なかんじのおうちが
モザイクのように並ぶ小道をとことこ歩く。
家のなかからチェロの音が響いてきたり、
最近ではめっきり見かけなくなった犬小屋と柴わんこが見え隠れする庭先。

なるほど、これはお散歩たのしい場所ですね。

ジェイコブズの4原則、なんて思い出します。。
宮脇檀さんの著書で知ったような遠い記憶。

参考)ウィキペディア ジェイン・ジェイコブズの項目より引用***


都市の街路や地区で,溢れんばかりの多様性を生成するためには,4つの条件が必要不可欠である。

1. 地区,そして,地区内部の可能な限り多くの場所において,主要な用途が2つ以上,望ましくは3つ以上存在しなければならない。そして,人々が異なる時間帯に外に出たり,異なる目的である場所にとどまったりすると同時に,人々が多くの施設を共通に利用できることを保証していなければならない。

2. 街区のほとんどが,短くなければならない。つまり,街路が頻繁に利用され,角を曲がる機会が頻繁に生じていなければならない。

3. 地区は,年代や状態の異なる様々な建物が混ざり合っていなければならない。古い建物が適切な割合で存在することで,建物がもたらす経済的な収益が多様でなければならない。この混ざり合いは,非常にきめ細かくなされていなければならない。

4. 目的がなんであるにせよ,人々が十分に高密度に集積していなければならない。これには,居住のために人々が高密度に集積していることも含まれる。 (中略)

この4つの条件は,どれかひとつが欠けても有効に機能しない。都市的多様性が生成するためには,4つの条件すべてが必要である。

— 著:ジェイン・ジェイコブズ、訳:中村仁 "The Death and Life of Great American Cities"(Random House, 1961, and Vintage, 1992, pp.150-151)


***引用ここまで

そこかしこに素敵な自転車やバイクや車。
ビンテージ度高い。ピカピカの新車でないところがまたよし。
そして居並ぶサーフボードやウエットスーツ。
でもお金持ち系ぱりっぱりだけでなく、ほどよい馴染み感とのマーブル。
(たとえばもちろん楽しいけれど、松濤のお屋敷街の散歩は緊張します)
(ほどよい緊張感がまたよし、というエリアでもありますね)

海辺のお散歩で、思い出すのは10月のオランダ。

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(当時のケータイで撮影したので)
ちいさすぎてわかりにくい写真だけれど、スへフェニンゲンの海岸。
北海に面した代表的なリゾート地だそうです。
シーズンオフの海辺のリゾートの、ちょっと痩せたやつれたような風情が好きです。
そういえばイタリアのリミニに行った時も、9月の終わりでした。

砂にじぶんの足が埋まる、その感触に集中しながら、
風力発電の羽根を眺めながら砂浜のはしからはしまでじっくり歩く。
この海から世界に乗り出していった人たちのことを思いながら。

ひたすら歩く私のそばを、
サーフボードを抱えて海に走ってゆくひとや、
ゆっくり追い越してゆくいかつい4輪とか、
高い位置にある舗装路を通りすぎるモペットに連想するのは『アメリ』。


(エンディングの動画です)

でも一番びっくりしたのは 「馬に追い越されたこと」 でしたっけ。
砂浜に残る、大きなひづめのあとをながめながらてくてく歩く。歩く歩く歩く。
結局どこでも散歩が好きなのかも。

※スヘフェニンゲンのWEBカメラのサイトがありました!! → 
現在の気温は6℃だそうです。

御用邸の前にたたずみ神奈川県警の方に
はきはきあいさつしていただいて、すこしたじろぎながらもお返事を。

帰りは京急高速バスでYCATへ。
想像できない経路、
でも確実に知っている場所に帰るのは旅の醍醐味。

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こちらがバス停です(なんで英語なのだろう…)乗りこむのは10人前後。
『帰りはこれが一番楽だよなぁ』
というおじいさまおばあさまに(はじめて乗るのに)ココロのなかで同意。
葉山からYCATまで片道600円。鉄道と比較しても50円ほどしか変わりません。
なんともありがたや。

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足元にはなんだかかわいいプランター。

プリンやさんマーロゥの前(いつもは横浜そごうでおなじみ)を経由して
逗葉新道から横横へ、うとうとしていて気づけば首都高。
金沢、本牧を経由して、おなじみの桜木町から横浜駅はすぐ。
一時間ほどバスの旅。

そごうの紀伊国屋書店で
キョンキョンさん特集雑誌(残り三冊でした!あぶない!!)と
にゃんこの新書を購入して、いそいそと帰宅。
待ちきれずにそわそわページをめくります。
でもくたびれて0時過ぎにはベッドへ。
(本人比では比較的早い就寝時間です)

たのしく充実した一日でした。やっぱり海はいいなぁ。
そして散歩はいいなあ。旅はいいなあ。
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by chico_book | 2016-03-06 16:10 | イベント | Comments(4)

自分だけの地図を持って自分だけの道を進むということなのかなこれ

(なんだか歯切れの悪いタイトルになりましたが)

映画とか本とか家事とか日常とか、いろんなことの
バランスやパワー配分にうんうん唸るそんな中、
日曜日に終了したこちらに、駆け込みで行ってきた記録です。

川崎市民ミュージアム
江口寿史展 キングオブポップ ※公式サイト

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(入口のみ撮影可)

とてもたのしい展示でした。

わたしにとっては、プロ野球好き・まんが好きの兄の影響で読んでいた
『すすめ! パイレーツ』からおなじみの漫画家さん。
近年はイラストレーターとしての活動も多いですね。

すすめ!!パイレーツ(10) (ジャンプコミックス)

江口 寿史 / 集英社



ちょっと懐かしいかんじのビキニかな。

独特の絵柄や色づかいはどこから来るのかな、
わたせせいぞうとか、FMステーションのカセットレーベルとか、
さまざまな記憶を巡らせながら鑑賞。
(もちろん様々な要素が複雑に入り組んでいるのでしょうが、
御本人は『タンタン』でおなじみのエルジェ氏のファンを明言されておられるようです)

とにかく「かわいい女子」に定評のあるかたですが、
今回じっくり拝見して驚いたのは、意外にリアルなんですよね。
完全に漫画表現なんだけどリアル。


私にとっての、うまれてはじめての労働は

『ファッションショーのモデルさんの衣装替えのヘルプ』

というとんでもなく華やかなものでした。ひゃあバブルっぽい。
ちいさな地方のファッションビルのオープニングイベントとして
ちいさなファッションショーが行われたのですが、
そのモデルさんの衣装チェンジのヘルプ。
慌ただしく衣装を用意したりファスナーをあげたりおろしたり
靴をそろえたりそんなこんな。

担当させていただいたのは、180センチ近い長身の
スウェーデン出身のボンビさん(17歳!!)
ブロンドブルーアイズのとても優しい、完璧な美貌のかた。

初対面でいきなり(お互い母国語でない)カタコトの英語と
身振り手振りで大騒動、
ファッションも英会話も、まるで苦手なニンゲンで、なにひとつうまくいかない。
いやはや本当に大変で申し訳ない経験かつ記憶なのですが。

ワタクシはその時、いわゆる『100パーセントの美しい女性のからだ』を
目の当たりにして(あまつさえ接触まで)

女性のからだがどういう構造で、あのように美しい曲線となりうるのか

をまざまざと把握しました。

あれはびっくりしたなあ。
鎖骨が終わって肩へつながる部分、
ほっそりした優雅な首の後ろから脊椎への流れ、
そこからなだらかに広がる肩甲骨。

乳房があばらの上にどうのっかっていて、
あばらが終わってから骨盤までの間があるから
こういうふうにウエストがくびれるのとか、
膝から下、ふくらはぎへのするどいながれ。

ちびちび族かつころんたんのワタクシの目線はだいたいおへそ、
あるいは綺麗なあばらの終わるころ、
(すべすべの肌がきれいにあばらにはりついてなめらかにカーブを描く)
まさにウエストのくびれのあたり。
が、眼福・・・・なんてことを思う間もない忙しさではありました。が。

とにかくはじめて目にする
『100パーセントの美しいからだ』
に圧倒されたことを今でもはっきり覚えています。
(しっかり見ています)

私は絵を描く人間ではないし、解剖学のこともよくわかりません。
まんが好きな人間なので、漫画表現としての人体に
違和感を感じる、というようなこともそんなにありません。
(ないわけではありません)

でも江口寿史さんの
『完全にまんがの絵なんだけどリアルな女の子のからだ』
はものすごくおもしろかったなあ。

薄着のときの、バストのあふれかたとか、
あふれないところとか
(大きすぎると領域を超えすぎて全体がこぼれる感じのトゥーマッチさ加減。
ちいさいとすかっと浮くかんじ、あるいはほどよいかんじまでもふくめて)

腰骨の上の肉の、ほどよいあまりぐあいとか、
太もものゆるんだ感じも、細いんだけど
(アスリートとは違うごく普通の女子の)
そんなにきたえてない、ちょっとたるっとしたかんじ。
油断した膝の裏の清潔さ。無防備さ。
それから脚。膝から下がそんなに長くない。

あまりじし、という単語が浮かびます。
贅肉と書くとなんだかさみしいことばなのに、
(あまりじし)とよむとなんだかよきものに思える。

若い女子の、ぱんっとはった肌のつや感と、
いろんなものをはじきかえしそうな弾力、はつらつが手に取るようにわかるなんて。
こんなにまんがの絵なのに! キングオブポップなのに!!

なにより素晴らしい観察力。
(プロの方にこんなことを言うのは失礼かもしれませんが)
メイクとかファッションが、本当にそのまま反映されている。

髪型はわりと絵を描くみなさんはきちんと反映されるのですが、
アイメイクの流行の変遷が明確にわかるということに驚きました。
もちろん綿密な観察の結果ということなのでしょうが、
眉の密度、眉毛の毛束感、アイラインとマスカラのラインの違い。
下まぶたのきわにアイラインを入れた感じとか、
マスカラをまつげの先だけにちょいちょいっとした感じとか。

西村しのぶさんはさすがに丁寧に描写されますが、
(洋服を完全に素材として描いているあたりのバランスが
じつにファッショニスタっぽくてたのしい)
それでもやはり『じぶんの好きなメイク』に引き寄せられるところがあります。
その点江口さんはフラットに淡々とていねいに綿密に描写される。
完全に自分の絵で、まんがの絵のかたちにして。
これだけシンプルでポップな絵柄なのに
くちびるのうるつや感や色味のあるなしまでもが全然違う。
カラーイラストでなくても伝わってくる。すごいなあ。

そういうリアルなあれやこれやを、自分の中で完全に消化して
解釈をしてから『江口寿史の絵』に翻訳をしてみせる。
そんなすごい仕事がざくざく展示されていて、おもしろくないはずがない。

わたしがモノを読んだり絵を見たりする理由はここにあるのだと思います。
同じこの世界を、この人はどう表現するだろうか。
そして私はそれをどう受け取るのだろうか。

やはりポップ路線の水玉螢之丞さんや、
描写の鬼・森薫さんとの差異などを考えるとなかなか興味深いです。
春樹さんの言う「自分の文体を持つ」に通じることなのかしらこれ。
なんて思いながらゆっくりじっくり展示を見ることができました。

フィギュアスケーターを描いてほしいなあ、なんて一瞬思うも、
いや「ごく普通の女子」の方が本領発揮されるかな、とか
(あるいは
『んま! そんな目でうちの生徒(選手)を見てはなりません!! 』
と、女子校の先生もしくはシスターのような気持ちになってしまったり)

漫画家としては寡作な方ではありますが、
このレベルでの作画と話のバランスとを考えると
なるほどそれは困難なのかなあと、なんて考えてしまいました。

まんがとしては、いまこうして見直すと、
意外なほどシンプルな画面構成。
でもシンプルな構成のなかに完結した絵、
集中線や大きい書き文字がばすっとはまると
まあかっこいいんですよねこれ。

川崎の展示は終了しましたが、
明治大学・米沢嘉博記念図書館では
江口寿史展 KING OF POP side-B
が、あとちょっと、2/7(日)まで開催中です。

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梅もすこしずつほころんでいますね。
梅の花ほど『ほころびはじめる』という表現が似合う花はないのではないかしら。
ゆっくり咲いて、花の時期が長いから余計にそう思えるのかな。

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魅惑のしましっぽ。ほんのり鍵風味なのは、さわらないとわかりません。
(さわるひとだけわかる秘かな楽しみ)
(のろけです)
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by chico_book | 2016-02-02 00:34 | イベント | Comments(2)

たくさんのねことうちのねこ(一は全であり全は一である話)

金曜日に知らない番号から携帯に着信。不在着信のみ。
スルーしようとして、すこし考えて確認。ちこの病院からでした。
じぇじぇ!! 

着信は9時過ぎ。業務中だったこともあり、気づいたのは13時。
病院は16時までお昼休み中。むむむ。
たぶん結果が出たんだよね。それだけだよね。
ほんとにシリアスだったらメッセージはいるよね、なんて
悶々としてやり過ごす。

16時過ぎようやく電話。

「血液検査の結果が出ましたー」

おお、やはり!

「飛びぬけてわるい数値はないのですが、
ちょっと腎臓の数値でいくつか気になるものがあります」

要観察とかそういうレベルでしょうか。
リアリティがあるなあ。40代の実感。

「なので、結果をお渡しします。
郵送でもいいですし、次回(来週)通院の時でもいいですよ」

あらうれしい。
実は前の病院の先生は、検査結果を
こちらからお願いしないと、渡してくれなかったんですね。
勿論説明はきちんとしてくださったのですが。

実はこのほかにも、健康診断の説明で驚いたことがありまして、
ちこにゃん腰椎が6個しかなかったんです(通常は7個)
わぁ衝撃。
症例としては決して珍しいものではなく、ときどきあることなのだそうです。
そして、特に問題が生じることもないのだとか。
ただ、便秘になりやすかったり、
(ひとつあたりにかかる負荷が大きいので)
ヘルニアや腰痛が出やすい傾向はあるそうです。
いずれにしても、情報があるのはありがたいことです。

『だから小柄なんでしょうか』
『……女の子としては、標準の骨格です』

骨格。
体格、とか、体形、と言わない先生の配慮が
痛いほどしみわたるのは帰りのタクシーのなか。
理想はあくまで4キロ前半だそうです

と言う訳ですこし安心。
そして土曜日のことになりますが、
赤レンガ倉庫までえっちらおっちら行ってきました。
目的はこれ。

「横浜赤レンガ倉庫 ねこ写真展」
『いまを生きるねこたちのキロク・キオク』


※※※以下HPより引用※※※
「平成の時代はね、 おそとで毎日 猫さんに会えたのよ」

ずいぶん前から街中で野良犬を見かけなくなった。
そして今、街の風景から野良猫の姿も消えようとしている。

犬も猫も数百年の時間をかけて「人間と共に生きていく」ように進化してきた。
だから、人々の暮らしが変われば、犬や猫とのかかわり方も変わる。
個人主義の時代。たった10年で社会の変化だけではなく「人々の心のあり方」も大きく変わってしまった。
「誰かのもの」「誰のものでもないもの」に対する寛容さは消え、猫が自由に歩き回れる「隙間」は今日も静かに消えて行ってる。

本写真展はでは、作家それぞれの視点で捉えた「猫という存在」と、作品の向こう側に見え隠れする「人間という存在」。
そして猫たちとカメラを通して向き合った作家それぞれの「内面」を鮮やかに描きだします。

今でも人間の身勝手さに翻弄され続けながらも、これからも『人間と寄り添いながら生きていく道』しか選べない。
そんな「猫たちの静かなメッセージ」に耳を傾けてみてください。

※※※引用ここまで※※※

展示総数1000点以上という規模。
秋のオタノシミイベントにぴったり。
まさに「ねこに未来はない」。なう。なーう!
Carpe diem。

いまを生きる [DVD]

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント



3連休の桜木町。イルミネーションがはじまったばかりの11月。
最近運動不足気味なので、桜木町の駅からたったか歩く。

空が広くて、海が近くて、汽笛が聞こえて、
歩き辛くない程度にひとでにぎわう場所。大好き。
きれいで素敵な場所だけど、ピーキーじゃないゆるさ。

さて、展示はとにかく大量なのですが
サクサクとたのしく見てまわるもよし、じっくり腰を据えてみるもよし。
おうちのにゃんだけではなくお外のニャ写真もたくさん。
にゃーにゃも石破さんと一緒に登場ニャ!

ニャたちを取り巻く様々な環境、情報、私の身勝手な感傷、
諸々がさまざまなまま、うつくしいスチールとして切りとられています。

写真撮影基本的に可能(一部例外もあります)
ただし複写のような撮影はご遠慮ください、とはなんとも、
良心を問われてる感じ。そういうの好きです。
性善説だったりするもので。

じっくりたっぷり2周。堪能満喫。外に出ると、もうとっぷりとした夜。
ライトアップされた赤レンガ倉庫は本当に美しい。

典型的な観光地なんだけど、
ガチャついたお店が少なくてこぢんまりした
サイズがまたいい。ほどよいかんじ。
以前九州の友人と来たときは、こちらのカルディで
赤レンガ限定トートバッグを買いましたっけ。
そういえば大江千里さんのライブはここでしたなあ。

ほてほてと歩いてワールドポーターズへ。
とおりすがりのスタバで休憩。
ここのスタバは満席でないことが多いので、
そして桜木町・クイーンズスクエア近辺のスタバは
満席であることが多いので、
主に赤レンガやみなとみらい散歩のときは、ときどき使います。
(外から丸見えすぎて落ち着かないけれど)穴場と言えば穴場。
長居しづらいので、ちょっと一服で済むのが逆に利点かも。
図書館で借りた新書を一冊さくっと読了して満足。

ヌードと愛国

池川玲子 / 講談社



なんとなくヒトの流れと一緒にクイーンズスクエア方面へ。
ピカピカのコスモワールド、肌寒い11月の夜に観るのは
なんだか素敵。薄っぺらい電飾のはかなさ。
シンガポールで飲んだ、スイカシェイクみたいなたよりなさ。

たくさんの人でごったがえす(であろう)桜木町にはいまいち足がすすまない。
北野エースには魅かれたけれど。
最近運動不足なのでもうちょっと歩こう。
みなとみらい駅にも目もくれずに横浜駅まで。
案内板には1.2キロ。そんなにあるようには思えない。
歩いていて楽しい街並みだからかな。

横浜美術館の前をとおり、マークイズみなとみらいでアクタスをさらっと眺める。
ツタヤみなとみらい店の前へ。そういえば、前に来た時は工事中でした。
『11/6リニューアルオープン』だっけ。
例のアレはあるかしら。ようつべ様が私におすすめしたアレ!



たぶん絶対にすごーーくくだらないと思うのですが、
なんかもう行きがかり上観たくなっちゃった!

うーん残念。ざっとみたところ、ありませんでした。
でも「安城家の舞踏会」とかありましたわ。原節子。



ここはここで、ゆっくり来た方がよさそうです。
(地元ツタヤよりレンタル料が高かったので、要検討ですが(笑))
ツタヤとスタバが合体した店舗。
レアな映画を代官山まで探しに行かなくてもいいのはありがたい。

土曜の21時前なのに(だから?)ほぼ満席。閉店は午前2時。
終電にはまだまだ間があります。とは言え、みんなすごいなあ。
どうやっておうちに帰るんだろ、と思うまでもなく
目の前にはどかんどかんと高層湾岸マンション群。なるほどー。
わ、私も歩いて帰れなくはないですけどね!
ハザードマップ的な帰宅難民的な観点で言えばね!!
今日のところは、横浜駅まで歩くのでもう精いっぱいですけども。

遠くから聞こえる汽笛。ちかちかと点滅する港湾の光。
夜空を低く横切るベイブリッジ。

マレーシアのリゾートで観た、低い位置にどっしりと横たわった
ミルキーウェイを思い出す。
見事に翡翠の色をした海と、みっしりとつまった星空のこと。
ああ、まさしく「銀河」だわ、と思いながら眺めた幸福。

華やいだ街の光から少し離れた場所。
ひと気のすくない明るくて広い道を歩く。
私がおもいだすのは福岡の街。

KBCシネマ北天神(現・KBCシネマ、で、いいのかな)で
レイトショーを見た後、
ひと気のない大通り、湾岸の都市高速のそば、
オレンジ色に染まる広い歩道を、
映画の感想を反芻しながら歩いたこと。
国際センターとかサンパレスのライブのあと、
地下鉄代(あるいはバス代)を
ケチって博多駅までてくてくとぼとぼ歩いた時のあの高揚感。
すごく似てる、街のかんじ。

ああ、いろんなことがいまにつながってるなあ、と、
しみじみ思う。
そしてそれが今の自分と、
ちこにつながっていることを改めて思う。

ねこ友が思わぬ残業で午前様になった日のこと。
おそるおそるドアを開けると
怒りに燃えた猫が仁王立ちで文句を言い続けた
という話を、唐突に思い出す。聞いた時には大笑いした話。
いまにつながるわたしのねこ。私のねこ、と呼べる存在の幸福。
ちこ!! ちこにあいたい。わたしのねこに、いますぐに。

歩みがおもわず早くなる。迷うような道ではないけれど、
日産本社ビルと富士通のビルを目印にサクサクと進む。
ほんとうは道すがらどこかのスタバで、
当日おかわり100円を狙おうかしらなんて思ってはいたけれど、
いちど思い浮かべてしまうと、もうそれどころではない。

金曜の夜の、横浜駅のドトールが好き。
おひとり様が多くて、みんな思い思いに時間を過ごしている、
勉強しているひと、手帖をこりこりと書きあげているひと、
端末に向かうひと、資料のようなものを作成しているひと、
ぼんやりと『甘やかしの一口(推定)』を満喫しているひと、
わくわくと新刊に溺れるひと。
みなさまざまに、さまざまな自分に没入している。
それが、あからさまにゆるされている光景。

『誰も待っている人がいないというのは、幸福のひとつのかたち』
とは、榛野なな恵のことばですが、まさにそれを連想する。
自由と孤独はひとつの至福であり、孤立とは違うのだなあと、
静々と思う空間。
金曜の夜、春樹の新刊とどっさりのまんがと一緒に
満席のドトールを前に諦めて帰宅したのでした。

そんなことを思い出して後悔する土曜の夜。
ごめんちこ。
待ってるひとが誰もいないなんて、なんて不遜なことを!

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果たして帰宅した私が見たちこは、
安定のおこたライフ継続中。
おこたのそばに、お水置き場を増やしました。そっと。
いま帰ったことを、ばれないように。あまやかし。

ほんとうは私が甘やかされてるのだけれど。

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おこた前で思案中。
腰椎が一個足りないなら私のあげるよ!(いりません)

◎余談
23日が最終日なのでいまさらではあるのですが、
もしも写真展に行かれる方がいらっしゃいましたら、
こちらの内容を頭に入れていくとより楽しいかもしれません。
とりあえず、私じしんは楽しかったです。
↓↓↓
「猫のオスとメスの見分けるコツ〜成猫編〜」で
(グーグル)検索すると、
ねこ専門獣医さんのブログの、
とてもたのしい記事が見つかります
・11/29、記載を変更しました。


ちこがあまりにも典型的な「女の子フェイス」なので
おもわず笑ってしまいました。

ねこ友宅のにゃん、
その鼻梁の太さとくちもとのぷっくり加減に
なんという威厳、いかめしさ、大型肉食獣みたいでかっこいいね!
と盛りあがっていたのですが、
じつに典型的な「男の子フェイス」だったということが
わかって本当にいろいろ納得。
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by chico_book | 2015-11-23 00:44 | ねこ | Comments(6)

ねこと過ごす夏のあれこれ

横浜そごうでまったくねこと関係ない買い物をしました。まーったく。
「おかけになってお待ちください」
という百貨店ならではのサービス。
ありがたく腰かけて待っていると、
店員さんがにこにこと、戻ってこられました。
なにか書類のようなものを手にしてらっしゃいます、何だろう??

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「8月5日から開催の写真展の、招待券です。
よろしければどうぞー」
!! わわわ!!!

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フェリシモ 猫部 の商品です。
電子辞書やポメラを入れるのにちょうどいいサイズのポーチ)
オフィスの自席において、びっくりされたりしております(←はた迷惑)

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なんと招待券3枚もいただきました(2枚しか映ってないけど)
ええ! 開催期間12日しかないのに!!
(みなさんでどうぞ、という意味だと、理解しています(笑))
どうやら、来場者にしおり(3種類)プレゼントがあるのだそうです。
それで3枚なのだと、思います。ウム。

※ちなみに、こんな企画もあります。
「自慢のネコちゃん写真大募集!」 ※リンク
本日(7/31)までに、ネコちゃんの写真を持っていくと、
招待券を一枚もらえるそうです。
ギリギリの情報になってしまいましたが、
興味があって間に合う方が(もしいらっしゃったら)どうぞー。

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窓際に陣取るちこ。あつくないのかな。大丈夫??
一生懸命風に揺れるカーテンを見ています。
(そんなに揺れてないけど)

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「……大丈夫」
(写真はぶれぶれですが)
まったくぶれないにゃん。いつもながら確信に満ちたまなざし。

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エアコンのある部屋の方が暑そうにみえる不思議。
シーツの洗濯を阻んでいるところでございます。
リモコンもガードという完璧さ。
(しかしそのあと、気づけば
『暖房 27℃』が設定されていたというオヤクソク(笑))

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(ぷすー……)
ねこの寝息のかわいらしさ。

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やっぱり窓際が好きなのね。
手前の大理石冷え冷えボードはガン無視。
(おそうじアイテムも写りこんでいますが(-_-;)、
ねこの魅力に目が眩んでいます←ねこ馬鹿)

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九州で見たひまわり。
暑くて広々とした場所で、すくすく育つひまわり。
横浜も充分暑いけれど、何かやっぱり違う気がする。
(九州北部の梅雨明けは、けっこうゆっくりだったようですが、それでも)
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by chico_book | 2015-07-31 02:30 | ねこ | Comments(2)

雌伏もまた至福であることに紙幅を費やしてみた

都美術館で開催中の大英帝国博物館展は、6/28まで。
残り日数も少なくなってきました。
先ほど確認したところ、こんなかんじ
(6/21 11:30現在、1時間前の情報)

大英博物館展 @history100tweet
おはようございます。大英博物館展、残すところあと7日となり、会場内も混雑してまいりました。
只今の入場までのお待ち時間は約10分です。
チケット売場の待ち時間は約5分です。
どうぞお足下にお気を付けてお越しくださいませ。


鳥獣戯画ショックのせいで、
すごくラクラクに感じてしまう勘違い。

収蔵品700万点を誇る、まさに「博物」館から選ばれた100点。
公式サイト

よくぞ選ばれたわが精鋭たちよ!
ということで興味はあるのですが、
実は2週間ほど前から、
足のくすり指の骨にひびが入っているので自粛……
しておこうかしら(まだ迷ってる)、というところ。

心当たりがあるようなないような、原因もわからないまま
休日のどこかでつくってしまったちいさな怪我。

休日の午後、細かい用事にむりやりひときりつけて、
ようやくお出かけしようと、靴をはこうとしたときに痛みに気づく。
スリッパタイプだと、指先にあたるので気づきやすいんだけど、
家の中では無印のこちらをはいているので、
どこにも(指が)あたらず、わかりにくかった様子。
そもそも足のくすり指は、力もかかりにくいし、
気づきにくい場所ではあるのだそです。

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インド綿ルームサンダル・M/生成×ブルー
※画像は無印のHPよりお借りしています
ざぶざぶ洗えるのがありがたい。

よくよく見てみると、赤黒く腫れていて、触れると痛みが。
あらまぁ。いつのまに。
それでも靴下にサンダルで、だましだまし一週間やりすごす。
(カジュアルOKな職場であることに感謝)
どこかでぶっつけたっけ、心当たりなくもないよね、という認識でしたが、
あまりに痛みも腫れもひかないので、念のため土曜日に病院へ。
時間がかかるのわかっていたので、図書館の本を抱えて。

パンケーキの歴史物語 (お菓子の図書館)

ケン アルバーラ / 原書房



部活で俳句 (岩波ジュニア新書)

今井 聖 / 岩波書店



100分近い待ち時間。
ときどき軽くうとうとしつつも、さくさく黙々と本を読む。
実はこういう時間は嫌いじゃない。集中して本読めるから。
(むしろふだんどれだけ気を散らせているのだ、という気もしますが)

レントゲンを眺めたドクターひとこと。

『ひび入ってるね』

むしろびっくりしてしまう。え、そんな大ごとなの?

『まあ小さい骨だし、位置からいって
ギプスってわけにもいかないので、
湿布だけ出しときますす。
動かしたり力入れたりしないようにして、
一か月様子見ましょう。ほかにできることないし。
消炎作用もあるから、朝晩とりかえてね』

そうなんですか・・・そうかもね。

『散歩は控えめに。靴も締め付けないものにして。
保護の意味あいだから、綿の靴下をちゃんとはいてください。
あとは治癒力。他にないからね。
痛みや腫れがひかなかったらまた来て』

実はほぼ20代、30代でそれぞれ一回ずつ、
足の骨にダメージを受けています。
過去二回とも、はっきりと転んだので経緯は明確。
特に最初の時は、ほんの2センチ程度の浅い溝に
引っかかっただけなのに、足の甲の骨を
ばきっと折ってしまったのでした。
しかもそのとき、レイトショーの『ポンヌフの恋人』を
観るために映画館に寄り道をした。



映画を観ている最中にどんどん足が腫れて、
靴がはいらなくなったのをおぼえている。

なんとか無理矢理帰宅するも、
腫れて変色して熱を持ってうずく。
たまらず体育会系で、山登りが趣味という、
応急処置に詳しそうな友人に電話。

「あした朝いちで病院いったほうがいいよ。今夜ねむれそう? 」
「わかんない。でもたぶん。なんで? 」
「痛くて眠れなかったら、折れてるから。
そうじゃなかったら折れるまではいってないはず」
(眠れましたが、折れてました。次の日からしばらく松葉杖)

病院を出た後、20年以上前のそんなことを思い出す。
その友人と、いまでもさりげないやりとりが
そぉっと続いていることを有難くうれしく思う。
そのときに比べれば、ずいぶんささやかな怪我。
比べるものではないですが。
(それでも、その足で横須賀に行っちゃいましたが)
それにしても気づかずに怪我してしまうなんて、
これから増えるのかもしれない。
もうすこし自分にコンシャスでいないといけない、
何かと配慮の必要なお年ごろということかも。

ひとの多い美術館でうっかりぶつかったり
踏まれたりするのは怖いなあ、
そしてそんな不安を抱えたままでは
混んだ美術館でたのしく鑑賞するのはむつかしそう。
と、いうことで今のところ自粛予定。
九州で拾えるといいんだけど(あくまで願望で予定なし)

人の手の気配の残った品物は面白そうだけど、
無理はしないと、この方に誓っているので。

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「洗面台インはじめました」
(そんなに暑くない日だと、ちょっと心配。←過保護かもしれませんが)

そのこともあって、映画もやや自粛気味。
とりあえず一か月は様子見で、ということなので、
そういう月があってもいいでしょう、という気持ち。

しかしこちらにはいくつもり。
図書館で見かけたポスターで、ひとめぼれ。
『ヘレン・シャルフベック 魂のまなざし』
公式サイト
6/2-7/26

これは行ってみたい、行かなくては!!
芸大美術館、好きなんです。
上野公園をずんずん突き進んだ先にある小さい美術館。
(大きい箱の多い界隈なのでよけいにそう感じるのかも)

上野の後、来年になりますが、
神奈川県立近代美術館葉山分館にも来るようです
(2016/1/10-3/27)

神奈川近代美術館葉山分館、
実は横須賀美術館と同じくらいあこがれの場所。

昨年から今年にかけての、
東欧アニメをめぐる旅 ポーランド・チェコ・クロアチア』に
行きそびれたのは痛恨でした(2014/9/27~2015/1/12)

会期が長かったので油断したのと、
秋冬イベントが多かったのが敗因かと。

夏の上野の濃い緑も、冬の相模湾もどちらもすばらしいと思う。
蝉の声を聴きながら木陰を探して歩く上野と、
冬の海ごしに、きっと富士山が綺麗に見えると想像。

無理はしませんが、後悔もしないように。
自分自身でバランスを探る日々。手探りですね。
雨の音を聞きながら、ねこの機嫌を取りつつ
細かい用事を片付ける日の至福。

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「うむ」
おなか冷さないでね。
なんだかいつもと面差しが違うようで、ちょっとどきどきする。

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少し前のあじさい。
近未来ならぬ、近過去の記憶をちょっとたどってみる。
斑入りというのがさわやか。
光の息づかいみたいな強弱を感じるからかも。

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6月のあじさい。深みと色のうつりかわり。
変化することは自然で、裏切りではないよね、なんて、ぼんやり思う。
(別の株です)
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by chico_book | 2015-06-21 12:11 | イベント | Comments(2)

染まず佇む美術館

横須賀美術館・ほっこり美術館の続き。帰りみちです。

思っていたより遠く、
そして海と空にほんとうに近い美術館は、
まわりをあじさいにこんもりと囲まれていました。

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色合いの変化してゆくさまが連なる音符のようで、
音楽が聞こえてきそうなのは、
ついつい
「ぴっちぴちちゃぷちゃぷらんらんらん♪」
と口ずさんでしまうせいかも。

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紫陽花という和菓子がありますが、まさにそのまま!!
(もちろん逆なんですけども)

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紫陽花以外の植物も、結構気になりました。
ほんとに豊かなんです。山が近い場所だからかな。
たとえばこれ。3階の屋上にいきなりこの状態。度肝を抜かれました。
か、下半身生き埋…ごにょごにょ。
ちょっとえらいことになってませんか。ちょっとした戦メリ状態。

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月並みですが、色とりどりの花の道。
鎌倉もいいけど、こちらはこんなにもひとがいなくて静かです。
素晴らしい。

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植え込みではなく、道沿い、
木々の奥にあるヤマアジサイ。
濃い緑の中で白くすっきりと光がさしこんでいるみたい。
自然に生えている植物のことを、明治生まれの祖母は
「おのればえ」
と言っていました。強い語感と裏腹の優しい、天恵みたいな現象。

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緩やかなアプローチを、ゆっくり下ります。
実は足をすこしケガしていたので、
ひとが少なくてゆるいスロープはありがたい。
建物の3階部分から、バス通りへ続く道。

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面白い形の木が多かった。
『ロード・オブ・ザ・リング』のエントを思い出します。
いまにも歩き出しそうなところ。
たくさんの落ち葉という恵みをわけあたえてくれる、おおらかさ豊饒さ。

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(からまりきってないけど)『連理の枝』を思い出すか、
『ちいさいモモちゃん』の、植木鉢のエピソードを思い出すか。

モモちゃんとアカネちゃんの本(3)モモちゃんとアカネちゃん (児童文学創作シリーズ)

松谷 みよ子 / 講談社



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空がだんだん暗くなってきていて、すこし不安はあったけど、
紫陽花にはよく似合う。きっとすっきりとした晴れよりも。
でも上天気の日に、この場所から空と海を
見るのもいいかもしれません。暑そうですけど。

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こんなにも大株になるなんて!! 
植物にとって、居心地いい場所なんだろうなあ。
素直にうれしい。緑と白の競演。

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実はミュージアムショップのお買い上げ袋が素晴らしかった。
海の青と空の青をすっきりと切りとったデザイン。

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配分といい色あいといい(この写真ではわかりませんが)本当に完璧です。

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寒色系の写真が続いたのでこちらも。
花びらの切れ込みが奥ゆかしくてかわいらしい。
そういえば
「桜の花びらのかわいいところは、ちっちゃくきれこみがはいってるところ』
と、知世ちゃんも言ってました。

Papa told me Cocohana ver.2 〜雲のテラスで〜 (マーガレットコミックス)

榛野 なな恵 / 集英社



※この巻に収録されているかどうかは未確認です。
夏らしい表紙だったので選んでみました。

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かわいいかわいい白とピンク。ちょっとツメのびてますね。
そしてふさふさの指毛。
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by chico_book | 2015-06-11 01:28 | イベント | Comments(2)

海と光に近い場所でねこにあう

土曜日、
病院と用事を済ませたお昼過ぎ、すこし迷ったけれど、
こちらに行ってきました。

横須賀美術館 企画展 ほっこり美術館

海の近くの明るくて静かな美術館。行くなら梅雨入り前がいいな、
いや、そもそも6/14までだしね、と言う訳で
横須賀線に乗りこみます。

戸塚を過ぎたあたりから、緑の密度が増してゆきます。
濃さがみっしりとしはじめる。いつもわくわくします。
そして、北鎌倉でひとがどっさり降りてゆくのに、少し驚きました。
お昼時だったからかな?(素敵なレストランが点在)
と、思いましたが、北鎌倉と言えばあじさいと花菖蒲。
横須賀でたっぷりあじさいを見て、そこでようやく納得です。

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横須賀駅で降車。10分後のバスを待ちます。

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山がそんなに高くないのに山がちで
(三浦半島の最高地点は242メートル)
濃い緑がみしみしとのしかかってくる。
やっぱり北部九州を思い出します。
ひと気のないバスロータリーも、却っておちつくほど。

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ちゃんと青い空、青い海(そしてごっつい船、いや、艦?? )
やっぱりいいなあ。

「おかあさん 東京湾って海? 」

ぼくだけが知っている (1) (小学館文庫)

吉野 朔実 / 小学館



小学4年生の主人公・夏目礼智(なつめらいち)と、
そのまわりの人物が大変魅力的。

「つまり僕は特別だった
選ばれた人間だったのだ
少なくとも小学校4年生の春までは」

大人と子供の間を揺れ動く様子がリアルなのに、
懐古に陥らない不思議な作品。
文庫を紹介しておいて言うのも気がひけますが、
画面の迫力があるので、
できれば文庫でない方がいい作品かな。

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バスでとことこ、40分近くゆられて目的地へ到着。

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このにゃんこさんに魅かれて、ここまできました。

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道路からこのアプローチ! 
つきあたりの回廊のような場所は、美術館のレストランです。

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レストランのテーブルからはこの光景。
なんというリゾート感。

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看板もしっかり海のイメージ。レストランの名前はアクアマーレ。
とにかく海。海でかぶせてくる場所。

2007年開館のあたらしい美術館らしく、
白と曲線が多用されている。
明るく光にあふれていて、風と海に充ちている空間。
とても気持ちがいい場所。

展覧会も、とてもよかったです。
作家さんも内容も多岐にわたっていて、
「ほっこり」のテーマはあるけれど、
方向性がさまざまなので、さらりと楽しくかつ
見ごたえのみっちりした展示でした。

看板にもあった馬形埴輪の大きさにびっくり。
小柄な柴犬くらいはありました。
豆しばではなく、柴わんこの、ちょっと小柄なくらいかな。

『大日本魚類画集』とか、国芳の金魚とか、
つぎつぎに現れるたのしい展示の中に、

深堀隆介さんのアクリル金魚作品のシリーズ。
不思議な美しさで、しかも混んでいないので
いろんな角度からじっくりと観ることができてたのしい。
ちゃんと金魚の、蜘蛛の糸のようにかぼそく
ささやかなうんちや、ちぎれた水草のかけらまで
描かれているのに驚きました。
いわばごみなのに、せんさいな美しさ。



明るい光の中、残像のような児玉靖枝の『ambient light』にうっとりしたあとに、
大本命・長谷川りん二郎のねこ二作。
(りんは、燐の字の火へんを、サンズイに変えた字です)

しまにゃんとならんでいたのは、黒白のマスクねこさんの絵。
毛のふわふわ具合、関節、からだがふんわりとながれるかんじ、
ちいさい頭、そしてオレンジ色の満月みたいな瞳のにゃん。
ややおさない印象で、名前はニコちゃん。
無造作に投げ出されたあんよ、あどけないかんじの体つき、
好奇心できらきらした瞳。いまにもすっくりみを起こして飛んできそう。

そしてこのしましまキジトラはタローちゃん。
すっかりおちつきはらった表情。時空の支配者とでもいう感じ。

※以下、テレビ東京『美の巨人たち』・
長谷川りん二郎『猫』のページより引用させていただきました。


『猫』はりん二郎がこよなく愛したタローをモデルに、
6年の歳月をかけて描きました。
しかしりん二郎は最初からタローを描こうと思ったわけではなく、
アトリエで眠っているタローを見ているうち、
急に描きたくなったといいます。
小さな机の上に赤い布を敷き、
そこに眠っているタローを置いて描き始めました。
タローはほとんど姿勢を崩さない、理想的なモデルでした。
翌日、同じ時刻に眠っているタローを小机に置くと、
注文通りのポーズを取ってくれました。

しかし、月が変わるとタローは同じポーズを取ってくれなくなります。
温度が変わってしまったため、すぐに丸まってしまうのです。


画家は翌年まで待ち、同じ時季に再び描き始めます。
タローは昨年と同じポーズを取ってくれ、
りん二郎は絵をほぼ仕上げることができました。

やがて、その作品の猫にはひげがないと指摘された時、
すでに季節は変わり、
りん二郎はひげを描くために再び季節が巡るのを待ちました。

ところがタローは病気にかかり、
同じポーズを取ることができなくなるのです。
画家が魅せられた輝くような毛並みの艶は失せ、
そして老いていきました。
やがてタローは深い眠りにつきます。
タローの死後、りん二郎は想像でひげを描きました。
しかしそれは申し訳程度のものでした。

(改行・太字は引用者)

2005年2月の放送回のようです。
きちんと残しておいてくれるなんてさすが『美の巨人』!!
黒白にゃん・ニコちゃんの絵もあるのでぜひ。

みているだけで、びろうどのような絹糸のような
やわらかくみっしりした毛並みをなでているような
錯覚に陥ります。きっとちこよりも、短めの毛足だわ。

おなかあたりの縞模様の密になり広がるところ、
ペタンとした耳の角度、小さな頭に広がるこいしま模様、
ぷっくり白いマズル。ねこ友さんちのキジトラ君にそっくり。
そしてどこまでも深い海のような、
底知れない眠りにとらわれてしまいそう。

洲之内徹が盗んでも自分のものにしたかった絵

洲之内 徹 / 求龍堂



のんびりした空間で、しばらくぼおっと眺めました。
日常の澱や、粗雑な思いのあれこれが、
ゆるゆると流れてゆくような心もちになります。

そのあと、熊谷守一がどっさりありました。
どっさりと言っても10点ほどですが、強烈に印象に残りました。
熊谷守一のことは、有名なねこの作品くらいしか
知らなかったのですが、これが面白かった。

熊谷守一の猫

熊谷 守一 / 求龍堂



さまざまな種類の花やちょうちょや鳥と言った生命が、
熊谷守一の線で再現されます。
こういう対象との距離の取り方、線やかたちは大好き。
いやーほんとに堪能しました!! じっくりゆっくり楽しい展示でした。

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屋上から。
崖に面しているせいか、屋上から直接外に出られます。
こういう崖の地層で化石を探した子供時代を思い出す。
(化石の出やすいスポットが地元にあったのです)

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千葉方面になるのかな。手前部分は、美術館の屋根です。
隣のカップルさんは「あれ、うみほたるだよね」と言ってましたが
私にはどれかわからず。

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「ほら、あの猿島の隣のキラッと光るやつ」
ということばにつられて、一応シャッターを押したのがこれ。
うーーーん?? あれかなあ?? わかるようなわかんないような。

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三浦半島海岸ではおなじみの猛禽。
なんとも具体的な内容ですね。
ちなみに、このときも上空をぴーひょろろと旋回してました。

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資料室がまたよさそうでした。あらためてゆっくり来たいなあ。

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敷地内のあじさいは、大株ぞろい。
雨が降りそうなのと、
ちょっとくたびれたので資料室もレストランも断念。
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by chico_book | 2015-06-08 02:05 | イベント | Comments(0)


ねことか本とかまんがとか、と言いつつ映画にじわじわ圧される幸福


by chico_book

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