結晶

まだまだ人混みが怖い日々。
なにより、エスカレーターが最高に怖い。
もともとくだりにスマートに乗れないどんくさい人間なのですが
左腕が使えないので、左側に乗ることができない。

なるたけ空いているタイミングを見計らって、
右側に乗って左に移動、という動きをしています。
階段は、移動するひとの速度が速いので
更に怖い。ううむ。
とはいえ、手術からちょうど二ヶ月。
さすがにすこし慣れてきたし、
動かせる範囲も増えてきました。

でもこんなにいつまでも痛いものなんだなあ・・・・・
ドクターには
『半年くらいが勝負だから頑張って!!』
と言われているので、妥当なことではある模様。
すこしずつ刻むようにですが、悪くはなってはいないようなので。

図書館で目についた本。
カウンター前に「犬ねこの本特集』ミニコーナーがあったのです。



さくっと読めてもちやすい(重要)文庫か新書、を、
探していましたので。

犬の歴史は本当に興味深いです。ワーキングドッグとしての
歴史が長いからこその、さまざまな情報。

プードルの古典的なカットが
(胸がふわふわで、足の上のほうをカットしていることなど)
水に入ったときに心臓が冷えないようにするためのものだとか、

うさぎの巣穴にはいって狩りをするために、
どんどん小型化したり、胴長になって背骨に負担がかかったり、
ポメちゃんは足が細いゆえに骨折しやすいとか、
土佐犬は日本犬にしては珍しく『意図的な交配』が
行われているとか。
なんと目的化されている存在であることか……!

ハスキーに『放浪癖がある』という記述に
膝を打つ。わたしの知ってるハスキーは漫画のなかだけだけど。

ワンちゃんのあの、まっすぐな信頼と深い深い愛情が、
個人的には、少し重すぎるような気がしていたのですが
(ちこがうちに来るまでは
小鳥とハムスターとモルモットとしか暮らしたことがなかった)

ねこと暮らしてみて、ねこの距離をしっかり確保していながら
深くまっすぐな信頼と愛情(照れ)(そしてひっそり自慢)を
ある意味侮っていたのかしら、
と、
身のひきしまる思いです。

ご存知の方も多そうですが
そしてすでにはじまっていますが

NHKの本気のねこねこまつり。


昨日放送の、岸政彦氏のねこメンタリーを見て、
たまらなくなってベッドで寝ているちこに付き添ってもらう。
だっこしてソファーへワープ。
そんなわがままで傍若無人を、しょうがないわね、と
ゴロゴロ言ってくれるちこにゃんの尊さかけがえのなさ。

どんなねこでも、そのひとにとっては世界一かわいい存在で、
岸政彦さんにとってのおはぎもやはりそう。

いつかちこがいなくなってしまったら
どれだけの喪失感であろうか、と、ときどき考える。
ちこの年齢や体調を意識することも増えてきてはいるので。
きっと、ただひたすらに喪失感と、あいたい、という思いだけが
残りつづけるのだと思う。結晶のように。
こころのなかで日々深々と圧を受けて深まってゆくかたまり。
純度の高いかたまり。
失ってなどいない今も、いまですらも、
ちこを思うとただひたすらの愛おしさとたいせつさしかない。
「尊い」というのはそれを一言で表すということでしょうか。
語彙。
ああ、朝から泣いてしまいそうなのでこのへんで。

そろそろ映画に行きたいなあと思っています。
最有力候補はこちら。
なにしろ公開日からジャック&ベティに来てくれています!!





本国ではモノクロらしいのですが
なぜか日本ではカラー版で公開だそうです。





↑この作品と



を混同していたうえに、両方とも公開済。
全然ちがーう!ううむ。

調整しよう、そうしよう。




# by chico_book | 2019-02-19 07:57 | 日々 | Comments(1)

そろえたおててと積みかさねた本(幸福の話)

しましまのしまちゃん、少し前の映像。

※追記:前回のしまちゃん記事はこちら

この寒波が来る前、同じ公園で日向ぼっこをたのしむしまちゃん。
隣のベンチに座った男性と、ワンちゃんづれのご婦人が
『しまちゃんがうちにごはんを食べにやってくる』
話をしていました。

なんでもご自宅の飼い猫、ミイちゃんが
お散歩帰りに連れてきてからの縁だそうで
『こいつら開けて入ってくるのはいいんだけどよ、
 閉めねえんだよなあ』
とのこと。ふふふ。
夜は軒先の、いまは使われていない犬小屋で
眠っているそうです。

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「あんたんちの子にしちゃえばいいじゃん?
 もう飼ってるようなもんでしょ」

「俺はいいんだけどな、こいつがどう思ってるかだよな。
 第一さわらせねえし」

「今年はあったかいからまだましだけどねえ」

「ほんとに寒くなったらチビも考えるかもな。そのときがチャンスだよな」
※男性の方は、しまちゃんを「チビ」と呼んでいました

この会話を隣で(何となくながらも)小耳にはさんでいて、
本当によかった。
雪のちらつくここ数日、しまちゃんの姿はありませんでしたが
不安はずいぶん目減りしました。
どうぞあたたかに安心に過ごせていますように。

3月末で有効期限のポイントが4000円分たまっていたことと
『読んで内容/感想を教えて』
というオーダーを受けたことを追い風に
そして久しぶりに上がったテンションそのままに、
ハードカバーさっくり4冊思いつきで買いこみました。
ふああゾクゾクする。しかし重たかった。

オーダーされたのはこちら。
想定していたより、読みやすかった。
しかし感想をまとめるのはまだすこしかかりそう。


あちらにいる鬼

井上 荒野/朝日新聞出版

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谷川俊太郎、横尾忠則、萩尾望都、高野文子!!
衝動買いするしかない。


あの人に会いに 穂村弘対談集

穂村 弘/毎日新聞出版

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さあ当たりであってください!!
数多の積読があってもたまに手を出さずにいられないのが
クレストブックス。




(私の見た範囲では)ネットで話題沸騰の本作。
現物見たらついふらふらっと。

82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)

チョ・ナムジュ/筑摩書房

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既に二冊読了。窯変はちょっと横に置いて。
いまは本の重さが重要な要素。痛くて持てなくなってくるので。
ほんとは文庫本が最適なのですが。

そんなワタクシに、後輩からさりげない贈り物が届きました。
ほんとにほんとにありがとう。

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さりげなくもかわいい、つやつやの赤いりぼん。
中身は、なんともかわいいミニトート!!
文庫本と携帯とお財布ジャストサイズ。
図書館やカフェでのサブバッグとか、
ちょっとコンビニとか、
公園にしまちゃん探しに行くときにとてもとてもいいサイズ!


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内袋もにゃん尽くし………。
なんとこちら、彼女の手作りなのです。。
すごいーー!! ほんとにありがとう!
ここに書いても届かないだろうけど、書かずにいられない。
じまんじまん。


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先日の絵本といい、
わたしはまわりの皆さんに本当に恵まれているなあと思います。
ほんとうにありがとう。
ソファーでうとうとしながら
私がベッドに行くのを待っていてくれるちこも、
本当にありがとう。



# by chico_book | 2019-02-12 02:31 | ねこ | Comments(0)

力強くもうつくしい夢(だいじょうぶ)

※4大陸女子の話です

坂本さんのショートが大変素晴らしかったです。
今期の坂本さんは、本当に従来のスピードと力強さに加えて
やわらかさや音楽との調和が素晴らしくすばらしくて
残像のあざやかな夢のようでだいすき。

坂本さんたった一年でこんなにすごくなるなんて、
思っていたので、連覇逃したのは本当に残念でした。

結果を先に知ってからフリーを見たので、
えええどこでどこで何が起きたの?? 
と、びくびくしながら観たのですが
うーーーん3連コンボのすっぽ抜け・・・・・
あまりにも惜しい。惜しすぎる。
開始位置についた時から固さのある、
緊張しきった表情でした坂本さん。
でも直後のインタビューで

『何点出せば勝てる、と思ってしまった』

と、敗因をしっかり分析してことなにできているあたりが
さすがです。
全日本のさとこさんのフリーを思い出してめそめそする。
あの、泣き言を言わずに
黙々と次の課題だけを口にする
さとこさんが
『時間を巻き戻したい』
と言ったあの演技。

そんな日本女子三人が再びまみえる
世界選手権怖くて怖くて逃げだしたくなる
いやいやしっかり見届けさせていただきます!!!

紀平さんの演技は確かに圧巻で圧倒的で
すばらしいのですが
これから先は、あくまで個人の好みの問題ですが
演技の目指す方向が私の好みとは少し違うようなので
静観しています。
どちらかというと技のクリアさ明確さに
力点があるようにお見受けしております。
それであれだけのことができるというのが
十二分にすごいので
高得点には全く全く納得しているのですが。
まあ、なんといってもシニア一年目ですしね!!
パトリックが後年の優雅さも素晴らしかったし。

しょうまさんタイプの、音を要素としてきちんと拾うタイプでしょうか。
私としてはそこにもう少し情緒というか表現の陰影が
ある選手がそしてその感情というべき表現に溺れない、
技術と情緒のバランスこそがフィギュアの魅力だと思っていますので。
そうでなければそれぞれに異なる振り付け・衣装・音楽で
競技を行う必要はないように思うのです。
(とはいえコンパルソリーも見たみたい……)

といいながらいまバヴァリアンオープンのライストを見ています。
昨晩のさとこさんのショートはあまりのPCSに
あらぶって眠れませんでした!! 午前二時だってのに!!

とりあえずいったんここで。
そろそろさとこさんなので。そわそわ。






# by chico_book | 2019-02-10 19:26 | フィギュアスケート | Comments(2)

小声できーとす

年末からのばたばたで今期は外国語の学習をお休み。
今期は、ということはつまり戻るつもりがあるのですが
じぶんでも予想はしていたのだけれど

なんとまあ日々疎くなることか!!

ものすごく絶望的な気持ちになっています。ほんのりと。
ほんのりと、なのは、まあこれはもう抗っても仕方ないかな、
という気持ちがあるから。
手術が終われば割とすんなり
日常がリカバしてくると思っていた自分の生ぬるさよ。

なにひとつするにも、二倍三倍の時間がかかるので
とてもそういう訳には行きません。
なんてこった。

あああなんだかなあ、と
ほんのりダウン気味なところに、空を飛んで届きました。
フィンランド語の絵本。ほんとうにありがとうございます。


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にゃんとおじさんのお話みたい、
しかもそこそこガッツリ文章があります!ワーオ!!

へんにゃりしていたこころもちへ
ふんわりやさしく、手を差し伸べていただいたような
しゃがみ込んで伏せていた目の先に、たんぽぽを
差し出してもらったような。

もうすこし元気が出たらゆっくり再開します。
きっとできます。ほんとうにありがとう。
切れてしまいそうな細い細い縁を、
しっかりつないでくれたような。

おなじようにすこし外国語と距離をとっている
学習仲間からも、久しぶりに連絡が。
私のほうから連絡しなきゃしなきゃと
思っていたところだったので
やはり背中を押す、というよりそっと支えられたような。






この際立った個性の違いにもう、滾る滾る!!
凛としたさとこさんと存分な紀平さん。
こうしてみると、
確かに身長あまり変わらないんですね。

気づけば4大陸ももうすぐ。
そしてさとこさんバヴァリアンオープン!!
ヨーロッパの試合に出る印象があまりないので
とても嬉しい。
問題はどうやって見るかどうかですが。

順調に粛々と『窯変』再読しています。
いま二巻目で『若紫』。
こんなにすぐもりあがる話が来るなんて!!!
そして文字通り綺羅星のような登場人物が続々と、
たのしみでたのしみで。
ああ、続き、続きをはよ! はよ!!
と言う思いを1000年たっても
共有することができて、もうもう素直にうれしい。
ふふふ。
むかし読んだ時もそうだったけど、惟光がむっちゃ好き。
あと意外と和歌がシンプル。

それとは別に図書館からこちらを衝動的に。




青おにひどいよ、と、思わずにはいられない。
残された赤おにはどう気持ちを持っていけばいいのか、
なんて、いまさら真剣に考えこんでしまいました。

『むく鳥のゆめ』も入っていました。
この二編がすごく読みたかったのでめっちゃ満足。



# by chico_book | 2019-02-04 00:55 | 日々 | Comments(2)

思いがけずともいえなくもなく

事故の瞬間をなんどもなんども思い出す。
なにしろ日常的にとおる場所なので。

青信号の横断歩道でのできごとなので、
いまはひたすらすべての動く乗り物が怖い。
ぜんぶ自分に向かってきているようで。
青信号で歩行者(私)の通過を待ってくれている車を横目に、
ちゃんと待ってくれているのに、怖いものは怖いので
大丈夫、大丈夫、と自分に言い聞かせながらわたる。

歩道を歩いていても、
後ろから自転車が来ないかどうかきょろきょろきょろきょろ。
なんなら歩行者も怖くはある。

まだ骨がくっついているわけではなく、
いま転んだらたいへんめんどくさくなるそうなので、
万一の接触が怖くてたまらない。
いまは一見で怪我人と分からないので
レジでもたもたしたり、乗り物のなかで『席譲らんね!?』と
圧をかけてこられているような気がして
いろいろしんどい。考えすぎかな。そう思うように心がけてます。
こころがけだけはね。

ネイサンの全米がすごかったらしいので
動画を探していましたところ、夫からの電話で知った訃報。
何故その段階でネットニュースにたどりついていなかったのか、
少し不思議なのですが
時間と情報を共有することができたことを素直に感謝。

橋本治は私の学生時代のアイコンでした。
あと『英文科の後輩に教えてもらった』春樹。
国文生はほんとうに誰一人評価していなかった……隔世の感があります。


簡潔な言葉で折り目正しくつづられる日本語のうつくしさ
独特のくどくどしい明快さ
しかしそれにうっかり疑問なく乗って
読み進めてゆくと
とんでもないところにたどりついてしまう
とほうもなさとその喜びを存分に味あわせてくれる作家でした。
春樹さんと出版社の別荘で缶詰めになった話好きだったなあ。
たしか書いていたのは春樹さんのほうですが。

さっそく『窯変』を再読しはじめました。
なめるようにちびちびと。
厚さのわりに軽くて持ちやすく(いま本の重さに敏感)
余白と行間とフォントがまあなんと目に優しいことか。

91年の出版、写真といい企画そのものといい
よい時代の刊行だったなあとつくづく思います。
それにしても月に一回刊行される1600円とかの本を
買うのに勇気が必要だった学生のワタシにホロリ。
そして買ってくれてありがとう。
おかげで豊かな老後を過ごせそうです。
経済的な話ではありませんが。

とにかくどさどさあるはずの橋本治コーナーが
大混乱なので
(とくに文庫本!! 『恋愛論』がよみたいのに! スタンダールだけ出てきたよう!!!
 あと『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』と
 (文庫じゃないけど)『立ちどまれニッポン』と『江戸にフランス革命を』)
この週末にちびちび書棚の整理をするつもり。
なにをするにもふつうの2倍から3倍も時間がかかる状態なので
はかばかしくはないとも思うのですが。
あと新書をすこしそろえてもいいと思う。ウム。

そろそろ(書棚の)見直ししたいタイミングだったのでとてもよし。
入院がなければ年末年始にするつもりだったわけですし。

とても明るい冬の朝に厳しい寒さの朝に、
明晰な人生を全うした作家のことを思う。
長いこと私の人生の傍らにいてくれた作家のこと。
これもひとつの幸福。

# by chico_book | 2019-02-01 07:32 | 日々 | Comments(4)