タイミングってあると思う

積読(つんどく、で変換が出たことに驚き)と言う言葉が
どれくらい一般的なのか分からないけど、
私もまわりでは結構市民権があるように思います。

まあ、たまたま私のまわりにそういう人間が多いってことね。きっとね。

いろいろあってずいぶん減らしてはいるのですが、
それでもそれなりにボリュームがあります。うむ。

1)好きな作家 で、 2)文庫 だと、
保証つきかつ、かさばらない と言うことでハードルが一気に下がる。
ましてや(物理的な意味で)薄い本、元は絵本、題材が猫、となれば
これは

「いつでもよめるしー♪」

と思ってしまって。購入後ずーーーーっと放置しておりました。

ふわふわ (講談社文庫)

村上 春樹 / 講談社


※絵本もありますが、私が所有しているのは文庫版です。

好きな作家の好きな題材だけに、逆になんだか読む気がせず。
じゃあなぜ買ったんだって話になりますが。コレクター? 病気??
逆に、猫の話? それはあたりだろうよ。
でも、猫なら何でもいいのかっとか、ただの猫好きじゃん、とか、

いやただの事実ですが何か? ていうか違うの? どこがどう??
と、当時の自分に問い詰めたい気しかしないのですが

なんでしょうね。
そういう猫好き身びいき的な感情と、作家の読者であると言う事実が
いりまじって手を出し辛かったのかな。

氏が猫好きであることは、ずっとエッセイ等で知っていて、
(ちなみに
「犬と暮らしたこともあるけれど、(好き嫌い以前に)
犬が何を考えているのかは正直分からなかった」
だそうです)

ちこと暮らすようになって、本棚の整理をしていて、
不意に手にとって見ました。
すぐ読めるしね、と。軽い気持ちで。

「ぼくは世界じゅうのたいていの猫が好きだけれど、
この地上に生きているあらゆる種類の猫たちのなかで、
年老いたおおきな雌猫がいちばん好きだ」

・・・中略・・・

「やがてごろごろと猫がのどを鳴らしはじめるのを聴くのが好きだ。
そのごろごろという音は、まるで遠くから近づいてくる楽隊のように、
だんだん大きくなっていく。
少しずつ、すこしずつ。
猫のからだにしっかりと耳をつけると、
それはやがて夏の終わりの海鳴りみたいに、
ごうごうと大きな音で聞こえる」


氏が子供のころ(6,7歳のころ)をともに過ごした、
年をとってから引き取られてきた大きなおばあさん猫の思い出を、
やさしいけれど甘くない、静かな文体で描写されています。

ひとつひとつの描写にむだがなく、すべてが腑に落ちる。
ああ、私の知っているもの、とても大切なものがここにあるわ、
と思える作品です。

小学生のころに仲良くした神社につながれていた
誰のものでもない「3本足のいぬ」、
どこからかやってきて、ごはんをせがんでいた
白いねこ(だしがらになったいりこをあげると「ふなうなまうううーん」と言っていた)
うちで飼っていたハムスターや手乗りのインコたち。
※昭和感満載ですねえ。

いつかこんなふうにちこのことも思いかえすのかしら。
そんな日は来なければいいと思うけど。
でもいま目の前で(正確には背中にくっついて)
すうすう言っているちこが大切なのと同じように、
未来の私にとって未来のちこは大事。ずっと。ずうっと。
たとえいなくなったそのあとでも。考えるのも嫌だけど、ぜったいにそう。
いままでのみんなが、今も変わらず大切なのと同じ。

とっておいてくれてありがとう。そういいたくなる作品です。 

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(・・・・・・・うな)

目つきが悪いのは、寝起きのせいです。
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by chico_book | 2013-04-21 16:40 | | Comments(8)

Commented by ノエルママ at 2013-04-24 08:34 x
積読 ホントだ。変換できた!
まだ読んでいない本がこんなにある~~という幸せ。

読むものが身近に無かったりして、お菓子を食べればそのパッケージも熟読。
何か読んでいたい気持ち、わかります。


ちこぼんさんの書評、いつもいいですね。ちこ様の写真とともに楽しみにしています。

それにしても、似ているブログ紹介笑える。

この人こんなの買いそう、勝手に公告が表示されるのもなんだか、だけど。
Commented by チャトラ at 2013-04-24 20:56 x
積ん読…(o^^o)

なんて幸せな響きでしょう(*^^*)

私は、ちこぼんさんより本に飢えているので…(⌒-⌒; )

本とかを手にしたら、
待てなくて、
お風呂に持ち込んでまで読みます(笑)

だって、早く読みたくてσ^_^; (笑)

ふふ(o^^o)♪

ところで
ちこぼんさんのネコさんの鳴き声の表現が
魔法使いの呪文の様に聞こえるのは
私だけでしょうか?(笑)
Commented by きよりん at 2013-04-25 15:56 x
私も積読だらけです(^-^)ここに集まる皆さん読書好きですね!電子書籍も出てきてるけど紙をさわりながら読むのが好き(*^^*)
ちこぼんさんのおかげで、また世界が広がって楽しいです!! ちこちゃん寝起き可愛いなぁ♪
Commented by Marikotto at 2013-04-25 23:12 x
こんばんは~。
積読。この言葉に救われますね〜。
読もうとする意欲は充分あるの。
けれども読みたい本が次から次へと…。
専業主婦(おばあちゃん)なのに何故か忙しい。
結果、積んだ本を横目に「待っててよー。もうじき読むからね。」
で、どんどん日にちが過ぎて行く…。

似ているブログ…本当にププッ、ですね。
自分はブログを書いてないからコメントするだけですが、
実は間違えたことありますよ。ソックリなニャンコちゃんなので名前を間違えて◯◯ちゃんを△△ちゃん、と書いてコメントして、気がついた時点で謝りのコメントをしたことがあります。(笑、汗)
Commented by chico_book at 2013-04-28 02:27
連休前でいろいろばたばたして、
少し間が空いてしまいました。すみません。

ノエルママさん
そうそう、そうなんですよ。トイレに入ったときに、
読むものなくて潜在の説明とかに目を走らせているときに
ああ、私中毒なんだなぁと実感します。
これで安心してるの? と、自分に聞き返すわけです。
安心してるんですけど、実際。
お片づけ本とかをみると、
『いつか読む本 の いつか、は来ません』
とよく言われるのですが、
10年越しで突然読み始めたりする性質(実績有)なので
もう、本だけは別枠。と思うようにしています。
その分、他のジャンルをもう少しシビアにしないと、
収拾つかないよな、などと思う日々です。

そのくせ、同じ本も繰り返し読むたちなので、結局いつまでも減りません。
まあ、幸せな話なんですけど。

Commented by chico_book at 2013-04-28 02:36
チャトラさん!!

私もやってしまいます! お風呂で読書!
もっとも最近は、長湯をすると体力が奪われ(すぎ)るので、
やらないようにしていますけど。
どうにも止まらないときってありますよね!!
何が幸せって、新刊を買った後カフェに直行して、
その場で本を開くときに幸福に勝るものはないのではないかと
思うわけです。
いそいそと帰宅して、
猫にのしかかられつつ(ちこにゃはのんのん猫です)
新刊におぼれると言うのも、いい勝負ですが。

再読派のワタクシですが、
『この物語にはじめて触れるよろこび』

一回しかないんだなあと思うと、
うれしくももったいなくも緊張しつつも、止まらないー♪
という。

ところでちこにゃんの声はちょっと変わってるんですよ。
高いの。きゃう! みゃう!! みたいな。
そしてたまに低音です。
最近は要求が激しく、唸りを入れてきます(笑)
目つきだけでもするどいと言うのに!!

魔法は確かに、かけてると思います。
おでこの白いところから謎の
『ハチワレちこビーム』
がどばどばと。ああん!!(至福)
Commented by chico_book at 2013-04-28 02:53
きよりんさん

電子書籍!!
私はまだ手を出せていません。
やはり紙の感触が好きと言うのもありますが・・・
ビデオからデジタルへの移行が(自分でも驚くほど)
一瞬だったので、なんか手を出したら戻れないんじゃないかな、という気も。
でも、紙ベースでどんどんリンクをつなげてくかんじがすきなんですけどね。どうなんだろう。やっぱり変わっちゃうかな。

ところで寝起きもかわいいけど(馬鹿)
この時間帯のちこもかわいいのです。
とにかく一緒にねんねしないのが不満でにゃうにゃう大騒ぎして不満たらたらです。
椅子から立ち上がると、
「ねんね?ねんねですね! 一緒にいくよね!!」
と、しっぽピーンのふるふるで走りまわります。
私がお茶やトイレだったりすると(ベッドに行かないと)
目に見えてしょぼん、
「え?」 と言う表情になるのがもうもう。
(じゃあ寝なさいよ>自分)

Commented by chico_book at 2013-04-28 03:37
Marikottoさん

そうそう、そうなんですよね。
本ってタイミングがあると言うか、ほどよく自宅で熟成したりするのでうかつに手放せません。
そういうこと言うときりがないのも事実なので、
最近は結構手放すペースを上げてるのですが・・・にんともかんとも。
いずれにしても、積読というのが優しい言葉であると言うご指摘、大変胸に落ちました。うれしいコメントありがとうございます。
ちなみに『積茶』と言うのもあるようです。さすがに変換ではでませんでしたが(ちこぼん調べ)

あと、ちこと暮らすようになって間もないころは、あらゆる猫たち、
特に評判の猫ブログの猫ちゃんたちがどの子もちこににてるように思えてならない時期がありました・・・。今はさすがにそんなことないです。
多分、いろんな猫のかわいいところ素敵なところにセンサーがびっしびしだったんだろうなぁ。
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