大丈夫かどうかではなく、そう思えることが大切

きっかけは、職場の本読み仲間さん。

本の話をしていないときも、たとえば人生のしんどい局面とか、
(主に人間関係の)こわかったりいやだったりしたことがあって、
ネガティブ方面よりの話題を、最終的に笑い飛ばすこと目的で
さらっと話題にすることがままあります。まあどこでもよくあるごくふつうの話ですよね。
ひとしきり話をして、ふう、しょうがないね、いろいろあるよね、とけりがついた
文脈になったときに、彼女はいつも言います。
『そういう人は、津村記久子を読めばいい』
『そういうことで辛い時は、津村記久子を読むべきだ』

と言うわけで、

ポトスライムの舟 (講談社文庫)

津村 記久子 / 講談社


これを読んだり、

やりたいことは二度寝だけ

津村 記久子 / 講談社


これを読んだりしていましたが、なぜか後回しにしていたデビュー作。

君は永遠にそいつらより若い

津村 記久子 / 筑摩書房


※実際に読んだのは文庫版ですが、画像はこちらで。はい、好みの問題です。

本日一気に読み終えましたーー!! ふう。ものすごく満足。すごく力強い。
軽妙さと力強さのバランス。そうだ、大丈夫だ。
大丈夫だと思うことが出来るのが何より大事だ。

多種多様な人間の時間や思いが少しずつ重なること。
誰もが自分自身の人生に苦闘している。
人生には、避けられない傷があまたあることを、
そしてその傷に対して向かうことが出来るのは、自分自身でしかない。
それでも、誰かがその言葉が届く誰かがいる、いるかもしれないと言うのは
すばらしいことだと思う。思える。
たとえそれが幻でも、かんちがいでも、思い過ごしでも。
そう思えることだけが、立ち向かう力になるのだ。

そんな力強い物語を、軽やかに語りぬく、これが新人のデビュー作だなんて、
ちょっと信じられないと言う思いと、新人ならではの、若さ・のびやかさが全体に充ちているとも、思う。

ぁぁ!! ぁぁぁぁあ!! 
と、帰りの東横線の中でじたじたしたするのをとめられませんでした。

実はものすごく 有間しのぶと印象がかぶるのです。
今日はじめて気づきましたが。

人生のほろにがさ、禍福はあざなえる縄のごとくあり、そのどちらかだけを選ぶことは出来ない。

そしてその総ての要素が、いまの自分を構成・形成・して、
その積み重ねが未来をつくる。誰のものでもない、自分自身を。
それを愛せるのも、取り戻すのも、失うのも、自分自身でしかない。
シビアな、しかし単純な事実を軽やかにでもしっかりと、けざやかに描き出す。
ユーモアにまぎれて、それでもごまかされない真実を主見込みでしっかりと編みこむ。

モンキー・パトロール外伝 (Feelコミックス)

有間 しのぶ / 祥伝社



『君は永遠にそいつらより若い』
を、読み終わったときに、
上記『モンキー・パトロール外伝』のなかの
『そう これだけが肝腎だ 
 生きのびて
 ぼくは ぼくだけの音楽を毎日聞いている』
と言う言葉を、はっきりと思い出しました。

にしても
『君は永遠にそいつらより若い』
かっこいいタイトルですね。ほれぼれするわ。
と、思っていたらもとは『マンイーター』だったのを改題したのだとか。
充分にトドメはさされていますが、ダメ押しに解説の松浦理英子女史。

とりあえず、職場の本読みさん推薦の津村氏の新刊
『これからお祈りにいきます』

これからお祈りにいきます (単行本)

津村 記久子 / 角川書店


を読みたくてじたじたしている。なう。
なうとかもうだれも言うてへんよ、と、ここは『誰寝』のヨリちゃんの口調で。
※『君は永遠にそいつらより若い』は、京都在住の大学生の物語なのです

いやさすがにもう寝ますけど。おやすみなさい。
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by chico_book | 2013-10-28 02:41 | | Comments(0)

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