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うまく想像できないけどわるくない

大統領来日につき都内は厳戒態勢とか。私は(通勤も含め)横浜から出ないので特に影響なし。
2010年にみなとみらいでAPECが開催された時はすごかったのですが。

昭和から平成に変わる時期には、さまざまな式典警備のため、かなり長い期間都内は
厳戒態勢に入ったそうです。私は九州でのほほんと日々を過ごしていたので知りませんけども。
当時外国生活を送っていた村上春樹氏が、たまたま帰国した時期この状況に遭遇して
「これはいかん」と、大分の温泉宿に長逗留した、というエピソードを読んだ記憶があります。
多分湯布院だったと思う。ちょっといまソースが確認できないのですが
(『遠い太鼓』だと思って探してみたのですが、ちょっと見当たりませんでした。
わりあい自信があったのでちょっとがっくり)

遠い太鼓

村上 春樹 / 講談社



たしか
「九州の人は、そういった行事(大喪の礼とかね)なんか別の国の出来事と思ってるようだ」
というような文脈だったと思います。わかるなあそういうの。
実際に日本は細長い国なので、その時々でいろんな場所でいろんなことが起きているわけで、
みんながみんなトーキョーの一部のピンポイントに集中しているわけではない、という。
もちろん今回のように政治や外交がトピックの場合は、国全体に影響が及んでしまうので
そうそうのどかに『みんな違ってみんないいよね』とも言えないのですが、そうでない事例も大変に多い。
そしてその事実に対して、南関東にいるとちょっと感覚が鈍ってしまうというか、
気づきにくいというか、気づかずに済んでしまうことが多いのです。多分。
そういうちっちゃなずれを見逃がさず、大切にしたいと思ってます。

しかしそんな私と大統領来日関連ニュースとの数少ない接点をご紹介。
じつは先日レンタルでこれを見たばかり。



もちろんお店に行ったことなどないのですが、この映画のことは小耳にはさんでおり、
興味があったので借りてみました。面白かった、というよりも、興味深かった。字義通り。

アメリカ人監督の作品ということで
『ああ、わかります、(お寿司って、あるいは親子って、職人って)そうですよね』
の阿吽で納めてしまいがちな部分までクリアになっていて、ちょっとはらはらします。
あ、そこまで言うんだ、みたいな。
それでもリスペクトがある為か、露悪的にはならずひたすら興味深かったです。
しかしいかんせんお寿司に詳しくないのでいまひとつピンと来なかったのが残念。
それにしても最近ドキュメンタリーばかり見ているなあ。

スコット・フィッツジェラルドの『華麗なるギャツビー』を宝塚歌劇団が舞台化した際、
その記念にお孫さんにあたる方を日本に招待したそうです。で、
その舞台の感想のことばが、この映画の私の感想に近いのでご紹介。

『うーん、オーケーだったよ。でもちょっとストレンジ』

やがて哀しき外国語

村上 春樹 / 講談社


村上春樹『まるで哀しき外国語』より。これはすぐみつかりました。なんとなくほっ。
そして(いまさらですが)安西水丸画伯のご冥福をお祈り申し上げます。

by chico_book | 2014-04-25 00:13 | 映画 | Comments(0)

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