光を受け止めるしばくさ
※最近アイスランド記事が滞りがちで申し訳ありません。
飽きたり、気が済んだわけではなく、XPからWindouws8にPCを変更してから、
画像を選択の方法の勝手が違ってしまって。
ついつい(昔の)写真を見ながらでなくとも書ける記事を優先しがち。
でもやっぱり、ひさびさにゆっくり見ると(当社比で)いい写真が多いので(自讃)、
ぼつぼつ続けます。よろしければおつきあいください(平伏)
というわけで、アゥルバイルの続き。
屋根の飾りが美しい、窓もずいぶん高い位置にあります。
建物の外はこんな感じ。いろんな建物がぽつん、ぽつんとゆったり点在しています。広々。
この写真だとそれなりに密集して見えますね。
そして、車が一台止まっているだけで、時代が新しいものに感じられます。
北部ヨーロッパの代表的な民家、というように見えますがどうだろうか。
建築に詳しいひとだったら、いろいろ読みとれるのでしょうけども、
私にわかるのはただひるがえる国旗のすがすがしさ。
しかし実は、アイスランドの伝統的な家屋と言えばこのタイプ。土と芝で覆われた壁と屋根。
断熱性に優れているとのこと。住まいは夏を旨とすべし、の真逆ですね。
そういえば、函館で訪れたハリストス正教会の、外見と裏腹の室内の狭さに驚いた記憶があります。
確かそちらも断熱使用だったはず。建材は煉瓦という違いはありますが、壁の厚さ60センチだとか。
このちいささ、確か倉庫だったと思います。でも姿がよいですね。
天井のふちの飾りの彫刻もよい味出ています。石垣も味のある組み方。
しかし天井の芝は微妙にこころもとないかんじ。まだ早いのかな。
8月の終わりくらいまでに茂るようになって、冬に備えるという展開でしょうか、と、勝手に想像。
本宅はこちら。完璧におおわれています。
石積み壁を厚くして芝生で覆い、そして一階に羊を飼う、
これが伝統的なアイスランドの農家だとか。本当に生活に羊が密着しているんですねえ。
(でも人数ならぬ羊数は入りそうにないですね。入替制なのかな?? )
ちなみに、以前紹介したこの作品では、そのあたりもきちんと描写されています。
重ねてすばらしい。
ちょっとぼけぼけですが、こちらが一階。確かに農家の作業所っぽい。
台所もここかな。確かにこれは暖房効率よさそうですね。
私も学生のころ、六畳一間(ワンルームでは決してない、懐かしい響き!)に住んでたので実感します。
これは確かに非常に分厚い。石のすきまにみっしり茂った芝が、いかにもすきまをふさいでくれそうでたのもしい。
そして外は輝くばかりの6月の光、なのに、ここでは何とはなしにその光を弱くさえ感じる。
これが『住まいは冬を旨とすべし』ということ?
少し離れた場所から全景。住居と倉庫の間に、ちっちゃな祠のような百葉箱のような建物が。
そしてそこに、十字架がついていますね。なんだろうこれ。
質問しようにも、人もいないし、いたところで通じたかどうかはさておき。
ロードオブザリングの、ホビット庄を思い出す。
(『ホビットの冒険』は、見逃しております)
そういえば『大草原』シリーズでも『土手の家』が登場しました。
インガルス一家がミネソタに到着したあと、土手の家を譲りうけるのですが
(正確には馬と土地を交換、のようです。ダイナミックだなあ、いかにも西部開拓時代!)
なんとそのお相手が『ノルウェー人のハンソンさん』!!
アイスランドがノルウェーと縁深いことを思うと、ちょっと驚きの事実。
もしかして、土の家というもの自体、ノルウェーに何か由来があるのかも??
※ちなみに「スコットランド人のしまり屋さん」と父さんに冷やかされる母さんは、
最初、「土の家ですって!? 」と拒否反応を示します。
だんだんと「意外と清潔で暖かい」 ことがわかってくるのですが。
実際木材が貴重でかつ厳寒の場所では、きわめて現実的な建築手法だったんだと思いますけど、
それにしてもちょっと楽しいリンク。
このあたりは、必要なところだけ覆ってみたとか、そういう感じでしょうか?
だんだん自然に戻っていってるようでなんとも趣深い。
日本だと、たまに乗り捨てられてる(哀)自転車がこの状態になっております。
こちらはしっかり茂っていますね。それぞれの段階の違いが確認できてなかなか面白い。
こういう風景を見ると、巨大な木造建築を20年ごとに総とっかえって、相当にすごいというか、
木材資源に贅沢な国の発想なんだなあと思います。
技術の継承とか、いろいろな意味合いがあるとのことですが、それにしても、壊しちゃうのか、という感じ。
洗濯ばさみのよれ具合とか、ばらんばらんぶりがいい。風をたのしんでるような、唄っているような。
by chico_book | 2014-04-29 23:36 | 旅 | Comments(0)