イギリスとか犬とかネコとか

こちらの記事で展覧会の内容にまで届かなかったのですが、
実は(展覧会と)併せてこちらの本を読んでおりました。

イギリス美術 (岩波新書)

高橋 裕子 / 岩波書店



去年から今年にかけて、かためて展覧会にかよったおかげか、
ずいぶん内容がわかりやすかったです。よかったよかった。

『物語やテーマの為でなく、美しいものを美しく描くための芸術』
が登場するようになってからは意外と歴史が浅いということ、
そこには産業革命以降、世界規模で一気に情報が伝わるようになったことの影響があること、
そして日本美術の影響があること、などまことに興味深かったです。
ネットで瞬時に世界中に情報が共有できる現代というのもある意味同じような位相があることを
考えあわせると大変に面白い。図書館本なんだけど、新書だし購入してもいいかなぁ。

イキオイにのってこちらも読了。
これはたまたま、図書館の『返却されたばかり棚』に置いてあったのを衝動的に。
こういう出会いも図書館の醍醐味ですね。

暮らしのイギリス史―王侯から庶民まで

ルーシー・ワースリー / エヌティティ出版



非常に興味深い本でした。
資料性が高いので、手元に置いて
(たとえばオースティン読んだり、映画やドラマを見てちょっと気になった時など)
折にふれ辞書的に使用するのがたぶんふさわしい本なんだけども
(3600円という値段と本の在庫をいつでも見直ししているという)諸般の事情により断念。涙。
でもきりがないしね。まさに悩みどころ。

それでも、ヴィクトリア朝時代の家庭内における過剰装飾(特に壁)が、
急激に豊かになった市民層がこれでもかと飾りまくった所以である、
そこから「室内を美しいものにするにはいかなる理想を掲げるのか」と、
アーツ&クラフト運動に向かった流れについての解説とか、
(このあたりも、現代日本の住環境と重ねて考えると面白い)
イギリスの古い住宅の窓が少なく小さいのは『窓税』があったことに由来する、
などいろいろと興味深い題材がたくさん。

いちばんびっくりしたのはこれです。焼串回し犬!
暖炉の火で肉を焦がさずに焼くためには、始終肉を回す必要があるのですが、
そのために(!!)作り出された品種だそうです。英単語では「TURNSPIT」。容赦ないな。
二匹が組になり、交代で輪の中を走り回り、その輪と軸と鎖で連結された焼串が回る仕組みだったのだそう。
ネットで検索してもうまく画像が見つからなかったので、本書の口絵より。
なんとこれ、イラストではなく『剥製』です。ウェールズのアバゲニー博物館に展示されているのだとか。

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ふつうにかわいい……この小さな体と短い足が、輪の中でくるくる回るのにちょうどよかったのだそうです。
ううむ。なんか複雑な気分になりますな。
ダックスフントのかかりやすい病気が「ヘルニア」だと聞いた時のような、ほんのりとしたやりきれなさ。
ただの感傷ですけど。
ちなみに実際には犬に任せきりにするわけにもいかなかったそうで
「自動焼き機の発明と入れ替わるようにして」
絶滅してしまったのだそう。

というわけでなんとはなしにイギリスまつり。
こういう本を読むと、英米(あるいはもう少し広げて欧州の)の文化の端々に引っ掛かりを
もつことができてたのしい。
内容を全部覚えることはとてもできないけれど、どこかにボルダリングの足かけ石みたいに
残っていることを祈る。自分自身の中に。

そして土曜日には会期終了直前のこちらに、えいやらやっと行ってきました。
※終了済

渋谷区立松濤美術館 リニューアル記念特別展「ねこ・猫・ネコ」

照明が反射していますが、ポスターもかわいかった。
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とにかくあらゆるねこにまつわる作品を集めた企画。
何度目かの展示作品もありましたが、それでもこれだけまとめてあるとワクワクします。
小ぢんまりした展示をゆっくり回って、行ったり来たりでのんびり堪能。

皆さんの感想も
『うちの子に似てるわ』とか
『(生後7か月の)うちのねこが4キロ超えちゃったんだよね』とか、
小耳にはさんだだけでにこにこしてしまう。

ちなみに『私の愛する猫たち(ネコ割)』という、「猫の写真をお持ちいただいた方は入館料2割引き」になる
すばらしいサービスがあったのですが、会期途中でHPに以下の記述が(笑)。

大好評につき、順次展示替えがございます。展示スペースが限られておりますので、L判以下のサイズでのご提示をお願いします。


もう笑った笑った。実際に会場にはあふれるねこねこねこ写真の数々! 
『皆の愛で見えない』状態ですよ。まじで!! 
カメラを忘れたため、会場のその様子を撮れなかったのがとっても残念(涙)
これをじっくり見るだけでも楽しかったです。

ちなみにもちろん私も写真を持っていきました。
そしてネットであらかじめ
「写真を出したら『かわいいネコちゃんですね』といっていただきました。
ただのあいさつでもうれしい」
という情報をもらってたので、よし、いつでもどうぞ!! と、
自信まんまんで写真を出したところ、ニッコリ笑顔で
『強そうなネコちゃんですね』
とかえされましたよ。わぁ。虚を突かれましたな。……まあこの写真なんですけども。
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いやいや強くてビューチホウですよ。ベッラベッラ!!

ごめんね、もっとかわいい写真にすればよかったかな。
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この後、このおててでやさしいねこパンチ。つめなしじゃれてるだけパターン。

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ひととおり叩いて気が済んだところ。え、違わない??

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ひさびさアップ。おちついたやさしい表情です。見てるだけでしあわせになる。ありがと。
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by chico_book | 2014-05-19 02:04 | | Comments(0)

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