異国の猫と運河と本
気合いの入った(当社比)まんが記事がトップにあると、とにかく照れてしまって、
自分で自分のブログを見るのがなんだかもじもじしてしまいます。
後悔はしてないし、まとめることが出来てすっきり感も、ないわけではないので
ある意味満足はしてるのですが、照れは照れ。
というわけでさらっとちらっと雑感とかつれづれ的な「思い出すことなど」。
こちらで中越地震の時、ちょうどオランダ旅行中でした、という話をすこししました。
オランダ旅もなかなか懐かしくおもしろかったのですが、
当時デジカメが不調だったのか、私がデータをなくしたのか、
あるいは今ほど写真を撮る習慣がなかったのか、とにかく手元に写真がないのでちょっとさみしい。
いや、私はずんずん書くの楽しいんだけど、長文だけの旅行メモリー記事(しかも昔話)って、
やっぱり読む方としてはしんどいかなあとも、思う訳です。
なにより私自身も、写真を見てみたい。
と言う訳でネットをうろうろしてみたりするのですが、
引用フリーの画像を見つけるのに手こずったりして、停滞気味。
オランダ大好きです。
スーパー巨大なHUB空港、アムステルダム/スキポール空港が、
その巨体のわりにものすごくあっさり『国内鉄道』の駅に
アクセスしてしまうところとかがなんともスマートでかっこいい。
おまけに、空港からアムステルダム中央駅までたったの15分。
しかも、国内全路線図がさくっと収まるサイズ(だいたい九州くらいのサイズと言うこともあり)
馴染み安いサイズ、いうか、郷愁とかシンパシーとか把握しやすさとか、いろんな意味でフィットする国。
※オランダ鉄道路線図(pdf)
旅行時、何故か私のなかで『落語を活字で読む』と言うブームが起きてまして
(まったく一過性のものでした)、旅先でもずうっと読んでました。
運河クルーズの待ち時間とか、歩きつかれた時なども、ちびちびと。
旅先の落語って結構いいものです。物語がエアポケットに入る感じとでもいえばいいのか。
もともと、高速バスや機内放送で落語を聞くことが多かったと言うせいもあるかな。
落語は音楽と違って、高速バスのあまりよろしくない装置でも、
ストーリーがあるから聞き取りやすく、聞きながら「聞き流しながら」
ぼおっと考え事をするのにもちょうどよかったのです。
こういう、旅先で読んだ本って旅の印象と記憶の中でつながります。
秋のオランダのやわらかい光と、運河と色づく木々と、落語。
実はかなりの確率で眠ってしまう作品。なんでだろう。いや、なんでかはわかる。
きれいで静か(すぎ)。つまらないわけではないので、大変もったいないのですが
やはり眠ってしまう。でも快いうとうとではあるのですが。
そんなオランダはアムステルダムでワタクシがご紹介したいのは
『KattenKabinet(カッテンカビネット)』
知る人ぞ知る、ねこの博物館です!
と言っても、小さな看板が出ているほかは、本当にふつうのおうち。
普通の、と言いながらも17世紀に建てられた運河沿いのロケーションとあわせて、
とても素敵な、まさにアムステルダムの邸宅。
由緒あるお屋敷のなかを見せていただける。
そしてそこは、洋の東西・酒類・時代を問わず、数限りない猫グッズで埋め尽くされている。
まさに夢空間…。日本の招き猫も、たくさん並んで仲良く鎮座しております。
しかも、外からは見ることのできない住人だけの場所、ひっそりした中庭の風情がまた、たまらない。
それだけでも充分すごいのに、なんと、生きているホンモノのねこちゃんがいるのです!
とりあえず、私がうかがった時には2匹いました。
人気のない古い重厚なお屋敷のなか、高い窓から斜めに差し込んでくる光、
ふと気づくとクラシックなソファーの上にふかふかとまるくなっているねこ!!!
まさに夢空間。ちなみに、館長さんご家族が実際に居住されており、
その部分は非公開になっているそうです。
なのでねこちゃんたちもほんものの、そこのうちのねこ。
ホームページはこちら。
オランダ語と英語しかありませんが、googlechromeさんががんばって『猫内閣』について、説明してくださいます。猫内閣、かわいいことば。
ヴァーチャルツアーもあるので、興味のある方は是非是非。
見どころが多すぎて、何度見ても素晴らしいです。
床板のヘリンボーン(でいいのかな)もクラシックで素敵。
こぢんまりしていて、すごく居心地がいい場所でした。
私がうかがった時も(私のほかに)もう一組いたくらいのしずけさ。
ねこちゃんたちの為にも、いまでもそんな環境だといいな、と思います。
ちなみにこの博物館は、オーナーさんの飼い猫J・P・モルガン(1966-1983)さんの
死を悼んで開館されたのだそうです。
HP内に「JP Morgan」さんのページもあるのでぜひどうぞ。
実際に使用したチケット。現在は6ユーロみたいです。あらためて、10年前なんですねえ。
いさましい尻尾に目を奪われがちですが、左下のきのこが素晴らしい。
アムステルダムのトラムの回数券。ちぎらない回数券・ストリッペンカアルト。
移動した距離によって、使用するめもりの数が違うという仕組み。
乗ってすぐ印字機に、ジジ、と通したり乗務員さんにスタンプを押してもらう仕組み、
だったと思います(トラムの車両次第)
紙物はんこもの文具好きにはたまりません。なので今でもこうして大切にしまってあります。
子供のように、いそいそと乗務員さんに差し出した記憶。たのしかったなあ。
そんな味わい深いストリッペンカールトも、現在は廃止済。
磁気カードにとってかわられたようです。ほんとうに10年前なのね。
オランダ土産のにゃんこカード。風車・牧場と、まさに完璧なオランダイメージ。まんまブルーナさんの世界。
そこに全力でにゃん。はちわれ、しっぽの先、しょうが色の瞳。(ねことして)完璧だ。完璧の二乗。
これはこちらのねこ博物館で買ったんじゃないかな。こんなに小さいのに優雅さを体現する存在、それがねこ。dignity、という単語をいつも思い出す。
爪が出ているのは、しがみついているからなのかちびっこだからなのか。
洗濯物の上でくつろぐうちのはちわれ姫。
「はちわれ姫」って言うと、桃割れみたいで女の子っぽくってかわいいね。
足長に見えるアングル。ひねりがきいてます。モデルさんみたいよ!
by chico_book | 2014-11-07 03:57 | 旅 | Comments(0)