港の見えるねこ散歩
『港の見える丘公園』は、静かな秋の花ざかり。
公園の名前としてはやや長めではありますが、私は好きです。
『港の見える丘公園』。そこはかとなく直訳ぽい趣。
足元の花たち。実際には背丈が低く、ひっそりと咲いています。
写真の方が強気に見えるかも。
よく見ると一重ではないですね。さりげないけど地味ではない。
むかし、オカザエモンの町に住んでいた時、駅の近くにこういう感じのお屋敷がありました。
バス通りからはいる、長くて細いアプローチ、その先にあるこんもりした林に囲まれている家。
ものすごく憧れました(この写真の左の建物は『神奈川近代文学館』です)
そして、手前のイングリッシュガーデンと日本の野草の共存共栄ぶりが
そのさりげなさも含めて好き。
大仏次郎記念館。
正面からの姿が美しいのですが、あえて斜めにしたのは、ちらっと見えているこの方のため。
にゃん!
その瞬間を切り取りますか。
以下公式サイトより引用。
大佛次郎は「猫は一生の伴侶」と語るほどの愛猫家で、いつも十数匹の猫に囲まれた生活の中から童話「スイッチョ猫」が生まれました。その絵本原画や大佛が愛用した猫の手あぶり、収集した置物などを集めた人気コーナーのほか、玄関、照明、展示ギャラリー内など館内随所で猫コレクションが見られます。
生涯に飼った猫は500匹とも言われる大佛氏。
それでいてさらにささいな道具でさえ「猫をかたどったものは愛らしい」と、集め続けたねこコレクション。
奥様も猫好きで「家で飼う猫は15匹まで」というルールがあり、
自宅では猫が多すぎて落ち着いてお客様をおもてなしできないため、
鎌倉に別宅を構えたとも言われています。すばらしい!!
しっぽはくるりん、そして動きの途中で止まった柔らかいてのひら。
素敵なおりぼん、ぷっくりマズル、ぴんぴんのお耳。
ちなみに現在の展示は
『大佛次郎の子どもの文学 「きれいな、透きとおった、本質に近い話」 展』
ポスターに載っていた絵本の表紙が、あまりにかわいらしいのでぱちりと。
『スイッチョねこ』、私は絵本でなくこちらで読みました。
ふわふわの、子猫特有のにこ毛と、顔に比して大きい耳と、なにかに夢中になって
ほかのことは目に入らないかんじ。引き締まった口もと。
(ふうん。こねこのかわいらしさ、ねえ。ふうん)
いやいやいや、おちついたおとな猫の魅力は、もうかぎりなく素晴らしく、
言葉になんかならないほどよ。ちこにゃさん。本当よ。
「……」
憂い顔の美女。美女にしか見えない。ちょっと伏せたまなざしが、秋らしい一枚。
あったかにゃん。シアワセなんなん。
そんな秋の一日。
by chico_book | 2014-11-17 23:25 | ねこ | Comments(2)
大佛次郎を知りませんでした。素晴らしい愛猫家ですね。あっぱれ。
スイッチョねこ からの引用文もいいですねー
おもしろいに違いない。
あたたかくて柔らかい布に囲まれてちこにゃん幸せそう。
もみもみしましたか?
昨夜、クリーニングしたてのふかふか羽根布団を広げたところ、ちこは2秒でど真ん中に丸くなりました。ほんとに、一瞬枕を直すため目を離した瞬間に。
呆然、そして笑っちゃった。ちこさん、私眠りたいので隣いいですか? と言っても、もう聞こえないふりで動きません。ふかふか寝息を立てる始末。
ちこは、ふみふみをゆっくりやります。すごくゆっくり。丁寧になにかを確かめてる職人のような、生真面目な表情で。なので、私も『これはほんとにいわゆる『ふみふみ』なの? 』と、じいっと見つめてしまいます。こんな悠長で慎重なふみふみをするなんて、ほんと、どんな子供時代だったのかな?? と、詮無いことをついつい思います。
でも私のおなかの上でするときは、ゆっくりかかる肉球の圧がなんともいとおしいのです。
大佛次郎先生曰く
「うちで飼うのは15匹まで。それ以上は『ご飯を食べに通ってるだけ』なのでうちの飼い猫ではない、ただの通い猫」だそうです。
猫がおおすぎるので戦時中の疎開もあきらめたのだとか。昨日から『猫のいる日々』を再読していたら、こんなに美しい文章がありました。
『猫は平気でねむっていて静かな呼吸とともに浮き沈みする深々とした毛の上に、小さな花を乗せたままでいる』
静かで美しい光景にうっとりしてしまいます。
momoさんもあったかふかふかとしているのかな、と、勝手に連想しました。