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そして冬が終わり明るい春が来る

世界選手権終わりました。
あー疲れた。画面のこちら側で見ているだけなのに。
(いつもそうです)
何故私はこんなにフィギュアスケートに魅かれるのか
強く考えた4日間でした。

とりあえず日本男子+さとこさんについて。

一応畳みます。
個人的な見解と妄言とかポエム濃度が濃ゆいので。
(いつもかもしれないけれど、今回特に)










羽生さん2位。銀メダルでした。
今回は本当に最初から、ショートの冒頭から
何か異様なピリピリ感がありました。
バイクレースを見ていると、スタート前の緊張感が日によって
まったく違いますが、まさにそんなかんじ。
その時点で私は例の騒動のことを知りませんでしたので、
インタビューで
「みなさんごぞんじのように、精神的に落ちついていなくて」
みたいなことを言っているのを不思議に思いました。

結果論ですがよかったと思います。295点で2位。
本人が全く満足できていなくても優勝しても不思議ではないスコアです。
もしそうなっていたら、孤独感が際だつことになっていたと思う。
こんなに駄目なのに、こんなに自分はできていないのに
おめでとう、王者奪還、なんて騒ぎになって、
否定しても
「謙虚で向上心の塊」
みたいに言われてしまう。みんな、いや誰もわかってくれない。

けれど彼には、ちゃんと追撃してくれるひとがいる、
しかもそれがリンクメイト。
あーまた負けちゃったくやしいいい!!
と、本人に言うことのできる存在、関係。

今回確信したのですが、羽生さんのなかにはきっとあれですね!
九尾の狐的ななにかがいるね!

NARUTO -ナルト- 72 (ジャンプコミックス)

岸本 斉史 / 集英社


(あえての最終巻)

その巨大で度し難い力と自分とがうまくかみ合って、
シンクロしたら330点とかになるんだけど、そうでないときは飲み込まれる。
自分の内なる力のその恐ろしさに、一番怯えているのは本人なのかもしれない。
それともトップアスリートってみんなそんな感じなのかな。
そういえばハビちゃんって、だってばよのひとっぽい!
(オタ妄言失礼しました)

羽生さんはこれから勢いだけでなく、その魔物を手なづけたり
あるいは共存することになるのでしょう。
力で押さえつけるのでなく、頼るのでなく、
お互いの存在を認めあい、必要に応じて力を出しあって
WINWINの関係を作り上げてゆくのでしょう。
(注:おなかの中の九尾の狐とです。いろいろすみません)

そして2年後のオリンピックできっと、オラオラだけでなく
そのまろやかな関係という円熟味も加わった集大成が
見られるのでしょう……。
と、勝手に期待。いまから期待。やんわり小声で。

演技の途中から、なにか毒気が抜けてゆくようにみえました。
陰陽師なだけに、浄化? 成敗? 悪霊退散??
されてたのかもしれない、なんて。

ジャンプの調子も悪い、ちょっとずつなにかがずれてゆく。
同じことをしているはずなのに。
それでも進んでゆく音楽。あっという間に終わる4分30秒(前後)。
スケートの恐ろしさってこれ。
思い出すのはソチのアボットさんのリカバリー。すごかった。


(ただのファン)
(ところで私の友人でねこマエストラと私淑している人間がいるのですが、
彼女は佐藤有香さんになんとなく似ています。かっこいい)

あの完璧な『SEIMEI』がいかに微妙なバランスの上に
成立していたのかをぎりぎり感じ入ってしまう。

エレメンツをひとつずつ進むごとに、どんどんずれてゆく不思議なかんじ。
でも
「あーもう俺なにやってんだよドへたくそ!」
といういら立ちは感じられません。不思議と。
(いや最初はちょっと感じられたけど、なんだかしゅるしゅる
消えていったように思うのです)
だんだんと
「あれ? あれあれあれ? なんだかもうちょっとだめだわ今日は」
みたいな、もう自分でも笑っちゃう、みたいな、
すこしゆるいかんじに変化してゆきました。
フィニッシュには、少し気の抜けたような笑顔。
それこそ憑き物が取れたような。
(いやもちろんめっちゃくやしそうではあるのですが)

ああよかった。なんだか安心しました。
このひとはまだここにとどまることができた。
橋を渡らずに済んだ。そんな気持ち。

そしてそのあと、あんな陽気な、そして完璧な演技で、
そして勝ってくれるファビ。
ほんとうにこの気持ちのままで
『チャンピオン奪還・羽生結弦』
にならなくてよかったと思う。

苛酷な深淵をのぞき込むようなことを、
このひとたちはずっと何年もやってきている。
どうかステイヘルシーで、と言うのは体のことだけではないのです。
絶対に。

それからしょうまさん!! 
しょうまさん冒頭から、もう見てられないほど緊張していた。
それでも流れてゆくプログラム。
いいぞいいぞ、ついていってる、がんばれがんばれ、
と祈りながら観ていたら転倒。
ひゃー。すこし立ち上がるまでに時間がかかりました。
どこも痛めてないといいのだけれど。

呆然とした表情でそれでも演技をきっちり続ける。すごい。
こころの強さと練習の蓄積を見せつけられた気がします。
しょうまさん大丈夫だ。絶対大丈夫だ。

充分長いので、
ほかの男子についてあとすこしと、
女子についてはまた改めたいと思います。

でもこの流れですこしだけ。さとこさんだけ。
宮原さんもそう。きっと大丈夫。
ショートのジャンプひとつ、あれさえなければ
台乗りはしてたかもしれない。
なんという微妙さ。おそろしいほどの高次元。

いままでの積み重ねがみるみる花開いた今シーズンの宮原さん、
最後の最後にじぶんの(ワンミスあったけど)ほぼほぼベストを
出しつくして、210点という充分すぎるほどの高得点を出して
それでもこんなにも悔しいことになる。
全日本女王2連覇と言う、自信がなじんだ段階での
この経験、オリンピックの2年前と言うタイミング。
これは天佑だと思います(ただのファン)。

ワタクシも一瞬、
『これ以上さとこはんはどうすればええのんやろ? 』
と思いましたが、途方に暮れかけましたが、
絶対に大丈夫。ぜったいにきちんと対応してくる。
ミスパーフェクトにシツレイざます!

スケーターの皆さまに感謝。素晴らしいシーズンをありがとう。
そしてよいオフシーズンを。

特に羽生さんは、しっかり完全オフを確保してほしいですわぁ。
映画とかショーとかも大事だろうけれど、ゆっくりお休み大事。
パイロットは寝るのも仕事のうちですからして(違)

by chico_book | 2016-04-04 00:48 | 日々 | Comments(0)

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