まずはこの一本(大満足)

ジャック&ベティで4/15まで。
と言うことはこの週末しか(私には)チャンスはありません。
いそいそと行ってまいりました。

『ロブスター』 ※公式サイト

(動画は再掲です)

※ほんのりネタバレ気味なのでご注意ください。

いやいやいやすごかったです。
全然思ってたのと違った…
そして人には(気軽には)勧めにくい作品でした……

いろいろと受け入れがたいシーンが出てくる作品なのですが、
それでも見てよかった作品です。

(相手の生死にかかわらず)独身になった人間は施設に集められ、
そこで45日以内にパートナーを見つけられなければ
動物に変えられて森に放されます。

主人公が連れているわんこは
『数年前まで兄でした』
物語はここからはじまります。なにこの切れ味。

もうここで持っていかれます。本郷さんのキダムと同じ。
さあさあさあ、何がはじまるんだこれ、と言うわくわく感。

薄曇りのやや陰鬱な風景、徹底された奇妙なルールや
繰り返される寸劇で
『独身であることのマイナス』

『カップルであることのすばらしさ』
が、ひたすら強調される。

そして彼ら/彼女らは、外の世界の(逃げる)独身者を、麻酔銃で狩る。
そして狩った人数で、施設に滞在できる日数=ニンゲンでいられる、
動物にならずに済む日数が増えてゆくのです。

カップル成立後には
「本当に愛し合っているカップルかどうか」
を厳正に審査され、
『カップル間に問題が起きた時の為に』
子どもが送り込まれるという周到さ。
どこまでブラックなのこれ。

淡々と描かれる奇妙な世界のなかで、
『カップルになるために』
自分と同じ要素を持つ相手にこだわりまくる不気味。

陰鬱な森のなか、静かによぎるさまざまな動物たち。
孔雀、ラクダ、うさぎ、あるいはカバ。

完全に寓話、それも見事なまでに落とし込まれているのですが
あまりにも奇妙なので、もう一度観たら
また発見が多いのだろうなあとも思います。
たとえば、欧州のひとにとっての『森』のイメージとか、
それぞれの動物の意味することとかも、
ありそうな予感。。

そして政府(国家)が
『あるべき人生のかたち』
を、云々することを、寓話と割り切ることができるのかどうか、
とも、思わずにはいられませんでした。
かなり置いてきぼりにされる作品でした。
しかしヨーロッパの映画の、こういうところ大好きですワタクシ。
完全に突きはなされる、
アンフレンドリーでシニカルなんのにどこか笑える。

おすすめをするのはむつかしい作品ではありますが、
ほんとうに(なんとか無理して)観に行ってよかった作品です。
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by chico_book | 2016-04-09 23:59 | 映画 | Comments(0)

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