稀に見る幸福なティーヴィー生活

ドラマの当たりぐあいがすごすぎて息が苦しい。

いやいやいやいやこんなことがあるんですね。
とにかく『真田丸』がすごくてすごくてすごく面白くて
土曜の夜から(たのしみで)そわそわしはじめて、
18時からのBSを観て、そのあと20時からの地上波も観ています。
どちらも同じように、息をのんで観ることになるので、
大変にくたびれます。ぐったりと。

複数の人間がそれぞれの正義と思いを胸にばらばらに動く、
その和音も不協和音も生々しくて禍々しくて輝いている。
その中で、手をのばさずにはいられない人生の選択の積み重ね。
歴史もので史実前提だから、今後の展開の大枠は
もちろんわかっているのに、その瞬間の人生に立ち会っているような、
それを一斉に見せてもらっているような途方もなさ。
すごい作品だなあ、と毎回翻弄されっぱなしです。

悪い小日向さん大好きなので、と、いつかもここで
つぶやいたことをまたつぶやきそうになるのだけれど、
小日向さんをトピックにするのが申し訳ないほど、
どの役者さんもみんなすごいです。ほんとにありがたい。
こんなすごいものを毎週見せてもらえるなんてありがたくも怖ろしい。
日曜の夜に観終わってから、ずうっと反芻しています。いまも。

特に、秀吉の求愛を茶々が受けいれたことを報告された正室の
寧役の鈴木京香さんが素晴らしかった……。

自分の夫が、自分をかけがえのないパートナーだと
認識しているのは充分すぎるほどわかっている。
それでもそれはもはや恋というものではない。
なりあがりの夫が(信長の血を引く)高貴で年若い美女を
手に入れたことを喜々として報告してくる。

妻として愛する男性のそんな姿をみる、純粋に悲しい気持ちもあっただろうし、
若く美しい茶々の将来を、同じ女性として憂う気持ち、
そして豊臣家の将来がこのことによってどう転ぶのかわからない
(それこそ夫のビジネスパートナーとしての)不穏な気持ちも、
すべてがいりまじった素晴らしい表情でした。

・・・そんなシーンが一話に何度も何度も積み重なっている。
多すぎてひとつを選ぶのがむつかしくて語りにくい。
(でも我慢できずに時々ここでこぼす予定、これからも)

すごい作品です。熱量と気迫に充ちている。
ああことしは大変にありがたい大河イヤーだわぁ、
そろそろ折り返しだけれど、たのしくたのしくそして
苦しく追いかけてゆくことでしょう。

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植物や動物、小道具など様々な要素に散りばめられた
仕掛けがまた深くて楽しい(百合が出ているわけではないけれど)

前回の放送では、黄泉の国へとつながるイメージをもつ花・山吹を、
茶々が源次郎に渡すシーンには胸がえぐられました。
「あなたはまたここに戻ってくる そしてわたしたちは同じ日に死ぬの」
なんという呪い。
そしてそれを食べちゃうきりちゃん!! 
この古代神話あるいは民俗学っぽい解決には大変爽快な気持ちになりました。
きりちゃんもう最高だ!!
まさかこの数ヶ月でここまで評価が変わるなんて!
王道にして堂々たるエンタメ。ありがたくって涙出る。
私にわかるものはそう多くはないので、
ネットで有識者のかたの説明に触れるのがもうたのしい楽しい。


そんなふうに、もう大河でいっぱいいっぱい手一杯なのに、
『重版出来!』
が面白すぎて息ができません。結構マジで。
いや、面白いというかすごいというかグイグイ来るというか。

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(あわてないあわてない、ひとやすみひとやすみ、な、ねこ)

オダギリジョーずるいよね。あの髪型でかっこいいなんて。
小さな声でぼそぼそしゃべるのに説得力あるなんて。
でもあの肩幅とシャツ姿と眼鏡の説得力、と言うより
破壊力があるのでまあいいっか、と思えてしまう、不思議と言うより理解。
黒木華ちゃんのコミカルなお芝居も、作品全体とのバランスよし。
柔道経験者らしいのかな、大またできびきびと歩く姿がよいですね。

それにしても、まんがと言うものは本当にビッグコンテンツになったのだなあ。
ほんとうに今更ですが思います。
まんがをつくるひとたちの物語が、こんなふうに共有できるなんて。
(そしてこちらでは大変ジェントルな小日向さん・・・・・・・)

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暑苦しい内容なので、のんびりCalm downな画像(のつもり)。
仲睦まじいはと。撮影場所:生田緑地。

民家園とメタセコイア林が気持ちいい場所でした。
きっと今は薔薇のハイシーズン、そして生田の山の庄野先生に思いをはせる。

WEB河出のプロモーションにまんまとやられる。
試し読みコーナーなんて、すこしでも読んじゃったらもう駄目。
わかっていたけど、やっぱり駄目でした。絶対買う。
金曜日の帰りは、本屋さんに直行する(宣言)

ギケイキ:千年の流転

町田 康 / 河出書房新社



『登場人物』

源義経:あり得ない早業を武器に、千年の時を生きる、本作の語り手であり主人公。ファッションフェチ。
武蔵坊弁慶:(略)メンへラ気味

って!!

町田康の文体に没入する愉悦が私を待っているとおもうと、
あと一日がんばれる。気がする。
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by chico_book | 2016-05-20 01:22 | 日々 | Comments(3)

Commented by kumanekoy at 2016-05-20 10:09
こんにちは!
私も真田丸にハマっております。
同じく「あなたはまたここに戻ってくる そしてわたしたちは同じ日に死ぬの」にやられました。録画を何度も見返している、ということを今日あたりブログに書こうと思っていたのです。このシンクロのうれしさとわかちあえる幸せよ!(*´з`)
鈴木京香の表情も素晴らしかったし、山本耕史の「ひとりごとだ、聞き流せ」の間もよかったー。
本当に最初の数回は何だったのか・・・と思える面白さ。きりちゃんのびっくりキャラ設定にもすっかり慣れた(というか愛してる)し。
ちこぼんさんの感想また楽しみにしてます。(私もいつか書きます!)
重版出来は残念ながらみていないのです。オダジョーの素敵さが各所で(笑)語られているのを見るにつけ、こりゃあDVD借りないとと思っております。
時効警察とか熱海の捜査官みたいなドラマもまた見たいです。
Commented by chico_book at 2016-05-21 12:28
ひゃーゆうさまコメントありがとうございます!!
私もうれしくてうれしくてにやにやしっぱなしです。
てへ(照れつつも堂々と)

いやいやいやいや『真田丸』素晴らしいですよね。
この記事を書いたせいで、金曜日日中からあと三日!!
あと三回寝たら最新話が! と、落ちつかなくなり、
そして今はあとすこしで再放送だひゃー、なんて
そわそわしています。
いやぁ、一話の段階でここまではまるとは
思いませんでしたねぇ。ほんと。

今回はあまりにもすごかったので記事にしましたが
毎回ほぼこの熱量が続いているように思います。
大阪に来る前は、梅ちゃんや景勝さまとのやりとりでは
堺さんがちゃんとティーンエイジの青々しい
若僧に見えていたし、ああなんかもうすごい!!
『儂を恫喝するつもりか』
『恫喝しております』
とか、
景勝さま利休のお茶のシーンとか、
数えきれないマジで。
ヨーロッパの美術館に行くと、
一点あれば日本では企画展が開かれるイキオイの作品が
ざくざく並んでいて驚愕することがありますが、
まさにそんなかんじ。

『ギャラクシー街道』の評判を聞いて
『三谷幸喜オ〇コンらしいよ』
『そうなんだー』
なんて会話を友人としていたので
もう全方面に謝りたい気持ちでいっぱいです。
(ていうかむしろ単に
『真田丸』で頭いっぱいだったのでは疑惑が浮上)

きりちゃんはもう、側室とかラブとかそんなの関係なく
パートナー的に側にいて、自分でも気づかないうちに
信繁を闇とか悪意とか魔物から守るんだけど、
最後の最後で九度山から大阪に導いてしまうのが
淀殿だと思うと、もうもうのたうち回る勢いです。
そう思うと、きりちゃんと信繁って、
よしながさんとしをんちゃん風に言う
『や〇い』
(意味なく伏字)になるのかなあ、
なんて思ってしまう訳ですが。

竹内結子さんよかったですね。
最初に出た時はやはり18才(くらい)の役は
厳しいかな、
壊れちゃった天然小悪魔設定とは
まあちょっとありきたりかな、
なんて生意気思っていたのですが
こういう浅はかな思い込みを
がんがんひっくり返してくれるので全面的に降伏です。
あー面白い!!

Commented by chico_book at 2016-05-21 12:33
『重版出来!』
原作を1巻だけ図書館でちらっと読んでいたのですが
ふつうにさわやかなお仕事系コミックスだと
しか思っていなくて。
でも
『まんが好き必見だよあれ』
『コミティアがドラマに出るよ!!』
というウワサを聞きつけ、途中から見ています。
(おもしろかったのであわてておっかけ視聴)
これはこれで面白くてすごいので、
改めて話題にしたいな、と言うところ。

それにしてもオダギリジョーさん久しぶりに見たのですが
しみじみかっこいい…。
松重さんもよいですし、
なにより「オール小学館」といいたくなるような
漫画家さんの原稿が作中作品として登場してくるのが
まんが好きとしてはしびれまくってます。
ありがたいありがたい。
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