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3月の嵐はすとらぐる

べっぴんさん。静かに終わりました。
わたしは好きで、さいごまで大変楽しかったのですが、
あわないひとにはほんとにあわなかった様子。

まあ確かにドラマとして盛り上がりに欠けるという意見も
あることでしょう。
演出として小粒で、それが「不発に終わった』と見えるような
案件もぽろぽろあると言えばあるし。

ただあのひとたちの、やわらかく頑固でありながら
徹底して他人に踏み込まない(踏み込み過ぎない)姿勢は
『うざいぐらいに明るく元気なヒロイン』が主流の
朝ドラワールドにおいて、よいエッセンスだったと思います。
(古臭いイメージで、最近はそうでもないのかな??)
アンチテーゼと言うほど強くないあたり、たいへん好み。

まあなんというかとにかく上品だったし。
そんなひとたちで、
とにかくいい人もとにかく悪いひともいなくて、
みんなある点ではよいひとで、それが裏目に出るところもあって、
(麻田さんは悪い部分がないのかな?? 
じつは途中から見はじめたのでそのあたりがわかっていません)
と言うバランスと、後半、若い役者さんたちの老人演技が
そりゃもうたのしかったので私としてはよいドラマでした。

最初はちぐはぐだった相手との関係が、経年で自然に馴染んでゆくあたりなど
(自然に距離感を掴んでいったかんじかな)
説明のなさが逆に新鮮で楽しかった。
※ふだん朝ドラを熱心に見る方ではないので、
特に珍しい話でないかもしれませんが

あとちょいちょい演出が遊んでいましたね。
シン・ゴジラ風?? に、テロップいれてみたり、
舞台演出っぽいライトアップとかピンスポットとか、
幽霊が応接間で、とかそんなもろもろ。
そういうトライアンドエラーされどトライ、が
あっても、いいと思います。なにしろ安定している枠だし>朝ドラ。

結局後半は、毎日録画していました。
最近帰宅後のちこのあまえんぼがすごく、
はやくのんのんさせろさせろさせろと大騒ぎするので(自慢)、
ソファーにすわって(ちこが飛びのってきて)、
15分間ゆるゆる過ごすという楽しさを満喫しました。
きっとずっと思い出すだろうなあ。
ちこのごろごろでテレビの音が聞こえなかったり、
すりすりでテレビが見えなかったり、
マズルを押しつけられてひげが痛かったりなんて、
そんな諸々を。

いまのところ『ひよっこ』をみる予定は
あまり積極的にはないのだけれど、
有村さん好きなのでココロが揺れています。
これ以上ドラマに比重置くの正直しんどいのですが、
朝ドラって一回見はじめるとついつい気になってしまうし。
それでもちらっと見かけたところで、ちょっとこちらを連想しました。
時代が近いんじゃないかしら。よう知らんけど(ゴロちゃん)


黄色い本 (KCデラックス アフタヌーン)

高野 文子/講談社

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私が生まれる(すこし)前の、昭和の青春。
私の親戚も(集団就職ではないけれど)、軒並みツテを頼って
トウキョウに行ったりしていることもあり、さまざまに興味深い。

『3月のライオン』
劇場で観る予定はいれてなかったのだけれど、
有村さんが香子を演じると聞いて、そして伊藤英明が後藤と聞いて
一気に興味が(でも迷ってグズグズしています。未だに)

以下(映画は未見ですが)原作に対するネタバレを
含むお話なので畳みます。






私が原作に対して持つ最大の不満は「香子」と言う
キャラクターの扱いなのです。

香子さんは棋士のおうちの娘さんで
(弟がひとりいますが、気弱な弟と強気な姉というかんじ)
たぶんこどものころは、将棋の優秀なお嬢さんで、
このまま女流棋士目指せるんじゃない?? と、
グイグイ来ていたのでしょうが(推定含)
ローティーンのころにすこしもたつきはじめて、
ちょうどそのころ、彼女の父親は、
天涯孤独になった『かわいそうな天才少年』を
家に引き取ることをしました。それが主人公の桐山零くん。

そして、そこから父親の愛情も期待もすべて
零くんにうつってゆくのを、彼女は目の当たりにする。
更には
『零に勝てないようならこの先の見込みはもとからない』
と言う理由で将棋を辞めさせられてしまう。

勝負の世界にそんな甘やかしは必要ない、
それが勝負師である父の冷静な判断だ、と言えば
一種の知見ではあるけれど、
私はそのときの香子さんの嵐のような慟哭に、息をのみました。
少なくとも彼女自身もまだ子どもで、
一番サポートあるいはフォローが必要な時期に放り出された。
私にはそれは、
将棋が好きか、という問いかけに「はい」と答えざるを得なかった
(もちろん好きなのだけれど、
それを自らを助けるすべとして選択してしまった)
桐山くんとまるで同じ喪失に思えるのです。

荒れてゆく香子さん。
ある意味、零くんにもっとも破壊された人間のひとり。
年下の桐山くんは、もちろんなおさら子供なので
全部背負わせるのはかわいそうだし、
香子の実父であり零君の養父である幸田さんも棋士として
こんな才能ある子どもをある日突然手元に置くことになったら
それは我を忘れてしまうだろうし・・・・・・とも、思ってしまう。
つまりもうどうしようもなく、
それぞれが不幸で不運な物語なのですが。

ただ、この香子さんに肩入れしてしまう私の心情は、
たぶんに昭和のジェンダー教育のダブスタ要素がありまして、
「これからは男も女もない、教育は平等、がんばれがんばれ」
と言われながらも、ちょっとつまづくと
「女の子はがんばらなくていい、勉強の出来すぎる女は生意気だ」
とか
「女に教育を受けさせる意味があるのか」
なんて発言がリアルに生きていた時代の空気を
私が明確に記憶していて、
そのはしごの外され方となんとなくリンクして見てしまう、
と言うのがあります。我ながら古臭いなあ。でもほんとに実話なんだよ。

しかし零くんの背負っているものが巨大で闇が大きければ、
勝負の世界に身を置くギリギリの戦いを重ねてゆくならば、
(そして香子さんに愛憎なかばする、罪悪感とも哀れみとも
つかない複雑な感情を(いまも)持っているならば)
それが果たして
三姉妹ほっこり下町系人情路線で、ほんとうに解毒されるのか? 
という疑問が、いまのわたしにはあります。
つまりはひなちゃんで大丈夫なのか、と言う疑問、
と言うよりは心配かな。
もちろん現状桐山くんは桐山くんで自分の問題に向き合って、
ひなちゃんはひなちゃんで自分のこと(だけ)に真摯に向きあって
その姿をみるだけで充分だ、という関係なのはわかるのですが

それではいまの零くんのなかに、香子さんはどういう存在として
残っているのかがもう、気になって気になって。
まあ彼は『新世代型神の子』はそんな、90年代的ドロドロトラウマ路線とは
あっさりさっぱり絡まないのかもしれないですけれど。

でも零くん自身の回復と救いをえがくのなら、
香子さんのことがどう描かれるのかが、気になっています。真剣。

・・・と言う話をウッカリ

「アニメみたんだけど、『3月のライオン』おもしろいね!!」

と言う知人男性に(何も考えずに)言ってしまったところ

「それでは君は、零くんが不幸なままでもいいっていうのか!! 」

と大反論されましたハイ。すみません。そんなつもりは。
まあそれほど語りがいのある作品ですね!!

そんな香子さんを当代人気ナンバー1若手女優さんが
きらきらしていてどこから見てもかわいらしい有村さんが演じる、
と言うのが気になって迷っているうちにもうこんな時期。

一生さんの担任教師はなんとなく想像つきますが、
加瀬さんの宗谷名人はちょっと観たいなあ・・・・・・・。

しかしアニメの桐山くんみてると本当に床屋さんに連れていきたくなる。
(昭和のおばちゃんすぴりっとがむくむくと)前髪きりなさーい!! なんて。
原作ではそんなに思わないのに(たまには思います)
映画の予告見ている限りでは、神木くんに関してもそんなには思わないのに。
しかし神木くんさすがにそろそろ高校生役はどうでっしゃろ、と
思いましたが、いやなかなかどうして、と言うことのようですね。
私のなかで、神木くんと言えばこちら。

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松山ケンイチ/NHKエンタープライズ

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完璧な遮那王@義経。ありがたさ過ぎて泣いた日は既に遠い。
(北条政子の杏ちゃんとか、頼朝さま岡田将生さんとか、
ARATAさんとか三上博史とか、とにかくすばらしい。
そしてやっぱり深キョンさんはここでもかわいい枠でした。
スーパーキュート!)


ほんとは4月発売のコミックス情報を自分メモしたかったのですが
ちょっと無理でした。

一応直近のこれだけ。

待ちきれない!





by chico_book | 2017-04-10 00:34 | まんが | Comments(0)

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