はちわれの白さまぶしさ


土曜の夜、夫とゆるゆると長電話をして
充足感をまとったままとろとろと眠りこけて、ふと目を覚ますと午前4時。
ぴったりと寄り添うねこの毛皮は静かに静かに上下している。
そっと安堵。
安堵を悟られないように、眠りを邪魔しないようにそっとベッドを降りる。

6月の明け方はとても美しい。
窓を開けてひんやりとした空気と、
タイワンリスの警戒音を聴きながら
しみじみと実感する。その実感を全身に満たす。

ちこは起きてこない。
ベランダのサッシを開けるときは、
いまでも警戒しているのだけれど
いまは外に関心を抱くこともずいぶんすくなくなった。

かといって油断していると、
熱心に網戸の前に座っていたりもするので
(二重ロックをしっかり確認して
ほっとするも警戒は解かず)
そうそう油断はできないのですが。

はじめてちこがベランダに来た日のことを思い出す。
植木鉢やプランターの間をのしのし
歩いていたころを思い出す。
指先一本さわらせなかった異国の姫にして侵略者。
声に出さない「にゃ」一撃で篭絡されたワタクシですが。

朝の5時から大騒ぎして走り回る、
やる気いっぱいの友人宅のねこの話を思い出す。

おとな猫の愛おしさをずぶずぶとあじわいながら
(そこからうっかり)ソファーでねむってしまい、
目を覚ますと朝10時前。久しぶりのお寝坊。

あわてて身支度を整えてちこを病院へ行くことに。
ベッドの上から、ごはんもお水もトイレもなしにキャリーイン。
すこし不安ではあったのですが、
なにしろ起きてくる気配がまるでなかったので、
もうそのまま行くことにしました。

いつもの交差点に立って、時計を見て、
信号が変わるか変わらないかのタイミングで
タクシー到着。なんというありがたさ。
キャリーインしてから10分もかからず
ちこは診察台の上にいました。

体重は100gマイナス。
2週間で100g、まあ心配しなくていいでしょう、
ただ減少傾向ではあるので
食欲には細心の注意を払いましょう。

改善されない涙目と鼻水について
そして増えたような印象のあるくしゃみについて。
あらためてしっかり見ていただく。

今回は私も触らせていただいたのですが、
やはり歯肉炎で右の犬歯がぐらぐらしていること
(歯石もしっかりついていました)
歯の根っこから鼻の穴につながって、
そこから雑菌がはいっているのでしょう
なので風邪というよりは、
慢性の鼻炎がなおりにくい状態と認識した方がよさそう。

抜本的な治療は抜歯になるのですが
縫合がむつかしいこと、
麻酔は(慢性腎不全なので)腎臓にリスクがあること、
現在食欲が落ちていないことから
優先せずに引き続き

・抗生物質で状況の改善
・涙と鼻水は出るものとしてまめに拭いてあげる
・食欲とトイレ、あと普段の状態についてもしっかり観察する

ということになりました。

という訳でとりあえず一週間投薬で
様子を見ましょう、ということに。来た投薬デビュー!!

まずは先生がお手本を。この商品に(半分にカットした)錠剤をくるんでみましょう。



最初におくすり抜きの、単独で見せてみる。
フンフン嗅いでなめてみます。いい傾向。これなら大丈夫かな。

せええの、で、口の中に入れるも、出してしまいました。
ピルポケットごと。ううむ。上手だなあちこよ。

再度トライするも、やはりお口から出しましたが
なんとこんどは錠剤部分だけ見当たらず。
お薬は飲めたようです。うう……うううむ。これを自分で。

そのほかに点鼻薬をいただく。
固まった鼻水を柔らかくして、通りをよくする効果があるのだとか。

これは両方の、詰まってない方の鼻にも点鼻。
こんな小さな鼻の穴にぽっちょんするなんて、
アダルトアイがんばろうね、と自分に言い聞かせ。
そしてたしかに、
詰まっている方の穴にはなかなか入っていきません。
目薬としても使用するおくすりなので、流れても大丈夫です、とのこと。
そのぶん、まめに拭いてあげましょうね、という指示が。

ふうむ。がんばります。

今回は待ち時間がなかったのでほとんど本が読めず。
(もちろんよいことです)
こういう時についうっかり
三冊も持ち込んでしまう自分の活字中毒っぷりが身に沁みる帰り道。


外国語の水曜日―学習法としての言語学入門

黒田 龍之助/現代書館


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来福の家 (白水Uブックス)

温 又柔/白水社

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マロニエ王国の七人の騎士 2 (フラワーコミックスアルファ)

岩本 ナオ/小学館

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(一冊コミックスですけどね!)

6/13発売のこちらもたのしみ。

犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい(1) (ワイドKC なかよし)

松本 ひで吉/講談社

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いとおしさMAXの(いつもいつでもですが)今夜のちこ。

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ちょっと憮然としたさまがまたいとおしい。
「美少女には口の悪さすらアクセサリーになるの」
とは西村しのぶ先生ですが。
そして後期高齢者になりかけのねこですが。
そんなことまったく関係なくひたすらかわいいってすごいな!!


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あご下のすこしたよりない感触。

さてそんなわけで一応の治療方針が出たわけですが
ドクターのご指定が、なかなか楽しかったのでご紹介。

「涙や鼻を拭いてあげるときの話ですが」

「はい」

「高級なティッシュなどを使ってあげてくださいね」

うぉぉぉ!

「人間といっしょで、
ずっとこすってると痛くなってしまうので」

はいはいもちろんですよ!!
いつも無印の化粧用コットンを湿らせたり、
あるいはウエスのなかの状態のよいもの
(タオルとかガーゼなどの、あたりのやわらかいもの)
を使っております。
実はワタクシ(まさかの)ねこアレルギー前科もちですので!
ねこちゃんのいる友人宅でティッシュの箱を
ひと晩で空にした経験ありますので!!

こんなささやかな苦労
いつまでもいつまでもさせてほしいですよちこ。



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by chico_book | 2018-06-11 01:32 | ねこ | Comments(2)

Commented by pinochiko at 2018-06-11 11:22
ちこさんが出来るだけ快適に過ごせるように、お世話をお願いいたします。
点鼻って難しそうだなぁ!私がそれをしないといけないとなったら、老眼鏡、
もとい、リーディンググラスを購入しなければ!
ちこさんって、突然ベランダに現れたのですか?お部屋は1階?
もしかして天から降ってきたのか?なんてね。神様の贈り物みたいだものね。
Commented by chico_book at 2018-06-12 06:52
ぴの様ありがとうございます。うう。

昨日は投薬に失敗して
ちこにゃんベッドの上に行ったきりになってしまって
たいへん不安でございました。
最近ベッドの上にいることが多いので
(それも心配の種ではあり)
いつもどおりと言えばそうなのですが。とほほ。
点鼻のあとに、3回失敗したのが痛かったかなー。

寄りそって慰めているうちに寝落ちして、
午前3時前に目を覚まして、
それからソファーであれこれしながら
うとうとしていましたら
4:30ころに、にゃにゃにゃとつぶやきながら
やってきました。

お水とごはんとトイレを済ませて、
お膝にのってくれたときの安心感ときたら!!

ちこにゃんは、そうです、
ベランダからやってきたのです。ふふ。
一階済でよかったなあと思うことのひとつ。
まえから近所の公園で見かけてはいたのですが
さわらせてなんかくれない子で
その子が突然するっと家に入ってきたときは
ほんとうに本当にうれしかったです。
その日からずっとうれしいままです。
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