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ありのままで生きていけたらいいよね


ずっと脳内を回っている宇多田さんのフレーズ。

すっかり放心して気がつけばもう日曜の夕方。
女子フリーと、男子ショートの
最終グループだけ見直してうつつの中にまだいるような日曜日でした。

さとこさんのフリーとてもよかった。
とてもとてもよかった。
さとこさんがこのプログラムにかける思いが
情熱が、
そのまま具現化した奇跡のような時間でした。

息を詰めて見守る左上、増えてゆく緑色、
オールグリーンオールクリーン!
手首のかえし方ひるがえり方指先の操り方
目線の運び、ひるがえるスカート、
きらめくラインストーン、
ひときわ大きく見える赤い赤い花。

強いつよい視線、その迷いのなさ、
本当に気高くて美しい。
会場全体も、息を詰めて見守るような
全体が揺らぐような演技でした。
すばらしかった。もうおうちでぼろ泣きです。
金メダルには、表彰台にはたとえ届かなくても
まぎれもない勝者がそこにはいました。
さとこチャレンジ見事な成功です。

できていたことを崩して再構成するということに、
ためらいや恐怖があったとしても
自分を信じて信じて信じてやりきる。



別記事で、リンクが見つからないのですが
アルゼンチンタンゴは、
本来そんなに上半身を動かさないのだそうです。
そこでディクソン先生といろいろ苦労したのだとか。

※追記
こちらの記事でした。それにしても麗しいことよ。



ジェーニャのプログラム、後半曲調が変わるところまで
あまり動きがなかったのが気になっていたのですが
そのあたりが関係してるのかも??
ジャンプに気をとられてたのかな、
と思ったのですがどうなのかな。
とりあえずアイスダンスのRD(課題:タンゴロマンチカ)を
じっくり見てみたいと思います(パパシゼだけ見た)

紀平さんは惜しかったけど本当に惜しかったけど
あえて言うと、今年はこの位置でよかったのかもしれない。
もちろん選手は本意ではないだろうし、
大変失礼な言い方なのだけれども

たとえば羽生さんが今回ショートフリーともに
もう完璧にネイサンに負けたことが
ミスあり同士で僅差で勝つとか負けるとかより
きっとずっと良かったことなのと同じように
(ただ羽生さんについてはもうベテランで
 靱帯はじめ諸々まともではないようなので、
 もう本当に無理しないで…いのちを大事に………
 と、びくびくしながら見ています)

それくらい、ロシアトップ2の
「本当にいざというときにこじ開ける力」
というのが別次元でした。
ふたりとも結構あらがあったんだけど
そんなのぜんぶねじ伏せる力。
エテリなの? 
やっぱりエテリメソッドってことなの?
でも基本的に千尋の谷というか
ぶっ壊される人も結構多そうなので
よい方法だとも思いにくいのですがうむむむ。
来シーズン以降のロシアジュニアっこたちも
エテリエテリなので
引き続き興味深く見守ることでしょう。

紀平さんについては、もしかしてこのひとはまだ
「なにをやるのか」
ピンときてないのではないかと
思わなくもなく。
ひとつひとつの技術はもちろんわかるんだけど
トータルの演技として目指すところがややちぐはぐというか、
抽象的すぎるプログラムのせいかもしれませんので
(綺麗は綺麗なだけに惜しいというかもやもやする)
来季以降に期待。

いちファンとしては個性のクリアな選手が好きなのです。
理華ちゃんとか新葉ちゃんとかね!

そんなふうにぼんやり思っていたらこんな記事を見つけました。



ちょっとタイトルが煽り気味というか
濱田コーチわりあいはっきり言うタイプのようなので
実際タイトルとおりの記事なんですが
そこまで怖くないです。いや怖いんだけど。

濱田先生さとこさんのことを
『コーチから見て涙が出るほどの努力家で尊敬できる生徒』
と、言うてましたが
さとこさんの密着映像を見ていたら
『転ぶ練習しに来てるんと違うやろ! 
 そんなんじゃどこもいけへんなんにもできへんよ!!』
(京都弁うろおぼえ)
と言うような感じで、かなりきつい口調だったので
ああそうなんや・・・・・そういうかんじなんや・・・・・・・
と、正直驚きましたが
まあそういうものなのかも、とも思ったんですよね。

なのでまあ、わりと素直な感想なんでしょうけど
実際シニア一年目でさくさく結果が出てたから
問題意識もそこまでもたずにとんとん来ちゃったんだろうし
そういう意味でもちょうどよかったんだと思います。
しかしルーキーイヤーとしては
たいへん目覚ましいシーズンだったことは間違いなし。

コメント欄が
『そこを言うこと聞かせてコントロールするのがコーチの仕事なのに!』
『選手の悪口をメディアに言うなんて!』
みたいな意見でてんこもりなんですが
フィギュアのコーチってちょっとそういうかんじではない気もします。
決めるのは選手自身で、そこに導いたり助けたりもするけれど、
頭ごなしにどうこう、ということはないような印象があります。
(お国柄やチームにもよるでしょうが)
あくまで傾向のお話。
技術だけでなく芸術、表現に深くかかわるからかなあ、と
憶測しているのですが。
(紀平さんについては比較的早い時期に
 海外拠点になるのでは、と
 友人と予測してるのですが
 でもどこに、というのも特にないんですよね……
 そのうち表現面を磨く必要が出てくるだろうけど)


しかし今回のヒロインはさかもっちゃんです。断言。
パトリックやん!!
この豪快でスピードに乗ってぎゅいんぎゅいんいくのに
アンダーコントロールなかんじ、
MotoGPのモンスターマシンをぶん回すあの感じ、
その上にやわらかさが載ってるんですよ、最強か!

陰影のくっきりした明るいあかるい月の光のようです。
くりかえしくりかえし
映画『ピアノレッスン』の、ニュージーランドの
浜辺に打ち寄せる激しい波と、
放りだされたピアノの残像が
おなじようにリフレインするのです。
すばらしい名プロだった。おめでとう。

前回書いたように、宮原さんのように
洗練と情緒に対する技術の方向性が
ウェルバランスな選手が
日本人で出てくるなんて、という思いと同様に

まさかパトリック方面の選手が日本人で出てくるなんて、
しかも女子選手で! と、感無量です。ほんとうに。
さかもっちゃんのやわらかさと力強さを併せ持った個性と、
宮原さんの精緻と洗練の、気品あふれるエレガントさが、
同時代にいるなんてとても素晴らしいことです。
もう泣きそう、ていうか泣いています。

男子はもう、ネイサンかっこよすぎてかっこよすぎて
ショートからずっと笑ってました
羽生さん最初から結構余裕でしたよねいろいろ。
なので、ああもうこれは余生というか余技というか
そういう位置づけなのね
それほど足首よくないのね、しょうがないことだわ、
(だから最後の花魅せ興業的な自国開催なのね、と)
と、思っていましたが
そうではあるけどそうでもなかったというか、
あっという間におしりに火がついちゃってましたね。

そういうすべてを含めて羽生さんなんでしょうけど
一貫して余裕をもってネイサンがきっちり
勝利したというのもまた、うつくしい流れ。

コリャダくんとかリッツォさんとか、
うつくしいものもたくさん観ることができました。
ジェイソンのショートはやはり圧巻だったし、
ミハルの楽しさは最高だった。

ああ、やはり今回もとてもいい大会でした。
いいシーズンでした。
国別もあると言えばありますが、
とりあえず本当にありがとうありがとうと、
いちファンとしていま言っておきたい。




by chico_book | 2019-03-24 19:47 | フィギュアスケート | Comments(0)

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